2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24650624
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
井上 政昭 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (20330988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 誠 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50204699)
三浦 裕 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90285198)
浦本 秀隆 産業医科大学, 医学部, 准教授 (90389445)
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Keywords | ATBF1(ZFHX3) / 肺癌 / 性ホルモン |
Research Abstract |
肺癌予後の性差は性ホルモン受容体数や抗がん剤に対する親和性の差が、癌抑制因子として注目されている遺伝子転写調節因子ATBF1(ZFHX3)のユビキチン/プロテオソーム系をエストロゲンが誘導するためこのシグナル伝達が男女差に関連している可能性に着目して研究を行ってきた。本年度は肺癌培養細胞を利用しATBF1の発現と性ホルモンの発現との相関について解析を行った。研究に用いる肺癌培養細胞17株(腺癌11、扁平上皮癌3株、大細胞癌1株、分類不能1株9を選択した。これらの肺癌細胞からセルブロック作成後spiral arrayを作成した。ATBFに対する抗体は8種類作成しそれぞれの抗体に対し免疫染色条件を決定しATBF1の認識部位とその染色性で5種類(MB34, MB39, D1-120, MB44, MB47)を選択した。このATBF1とその関連因子、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体に対し免疫染色を行った。各因子の平均発現率はATBF1ではMB34:84.4%, MB39:77.1%, D1-120:76.7%, MB44:65.4%, MB47:55.5、エストロゲン受容体はERα(F10):24.1%、ERα(1D5):25.6%、ER1β:124.1%、関連因子ではp53:70.8%、p21:20.5%、psATM:43.8%であった。これまでの研究でエストロゲンがATBF1に作用する部位は2カ所考えられている。この認識部位に対する抗ATBF1抗体はD1-120, MB44の二種類ありこの部位でのATBF1発現とER発現との関係を解析した。するとATBF1高発現群ではERα1の発現は有意に高値であったがERβは高い傾向を示したが有意差は認められ無かった。この事からERαを介した癌抑制遺伝子ATBF1へのシグナル伝達が肺癌の肺癌予後の性差に関与している可能性が考えられた。
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Research Products
(1 results)