2013 Fiscal Year Annual Research Report
がん治療へ向けた腫瘍特異的T細胞の超迅速検出・取得法の開発
Project/Area Number |
24650630
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
岸 裕幸 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (60186210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村口 篤 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (20174287)
小澤 龍彦 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (10432105)
小林 栄治 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (70459733)
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Keywords | 細胞チップ / 抗原特異的T細胞 / T細胞受容体 |
Research Abstract |
我々は、これまでに細胞チップを用い約25万個のB細胞を単一細胞レベルで解析することにより、抗原特異的抗体分泌細胞を検出し、抗原特異的抗体を1週間以内に作製するシステムを確立してきた。本研究では、細胞チップ技術を発展させ、がん特異的T細胞を高効率に検出し、迅速に(細胞取得より2週間以内に)TCR遺伝子を取得するシステムを構築することを目的とし、研究を推進した。平成24年度は、細胞チップ上で抗原特異的T細胞を検出する方法の確立、および、検出したT細胞からTCRを迅速に取得し、その機能を解析する法の確立を目標に研究を進めた。その結果、細胞チップ上において、単一細胞レベルでの解析にて、抗原特異的なサイトカインの分泌を指標に抗原特異的マウスT細胞を検出する方法を確立することができた。さらに、検出したT細胞よりTCR cDNAを取得し、それをT細胞株で発現させることにより、取得したTCRの抗原特異性を検証するシステムを確立することができた。平成25年度は細胞チップを用いたT-ISAAC法を人に応用し、EBウイルスを不顕性感染している健常人ボランティアの末梢血中より、細胞チップを用いて、EBウイルス由来ペプチドに特異的に反応し、サイトカインを分泌するT細胞を検出することができた。さらに、検出した個々のT細胞よりTCR cDNAを回収し、それをT細胞株で発現させることにより、取得したTCRがEBウイルス特異的TCRであることを検証することができた。以上より、細胞チップを用いたT-ISAAC法により、抗原特異的T細胞を迅速に、高感度に検出し、そのTCRを取得できることを示すことができた。さらに、がん患者の末梢血リンパ球より、がん抗原に反応し、サイトカインを分泌するT細胞を検出することができた。
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Research Products
(14 results)