2013 Fiscal Year Annual Research Report
HSP72を標的としたエキソソーム単離法の評価と腫瘍マーカーの探索への応用
Project/Area Number |
24650637
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
塩田 正之 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30381990)
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Keywords | 熱ショックタンパク質 / エキソソーム |
Research Abstract |
癌細胞由来のエキソソーム小胞は複数の腫瘍免疫関連分子を内包しており、腫瘍マーカー探索の標的となりうる。Heat shock protein72(HSP72)は、エキソソームマーカーの一つとして広く知られており、なかでも癌細胞では細胞膜上の発現が報告されている。そこで、申請者の開発したHSP72複合体の包括的な単離・解析方法のエキソソーム単離法としての妥当性を評価し、多発性骨髄腫腫瘍マーカーの探索を試行した。 前年度、肺癌、マクロファージ由来のエキソソームにHSP72が内包されていないことが明らかになったため、HSP72の発現亢進の知られる膵癌細胞について評価した。その結果、超遠心法で単離したエキソソーム中にHSP72を認めた。一方で膵癌培養上清に対してNHq法を行った結果、大量のHSP72が単離できた。したがって、NHq法は細胞外HSP72を効率的に単離できる一方で、エキソソーム単離はできないと結論付けた。この理由としてHSP72は小胞の膜上には発現していないこと、あるいはHSP72の細胞外領域にNHqを構成する抗体の抗原部位がないことが考えられる。そこで、NHqを構成するHSP72抗体9種類のエピトープマッピングを行った。 一方、昨年度、多発性骨髄腫患者血清からマーカー候補として挙がった4分子のうち、2分子について、疾患特異性の評価をおこなった。しかし、結果は陰性であった。そこで、再度10例の患者血清に対してNHq法を施行し、プロテオーム解析を行った。新たに全員の血清中に認められたHSP72結合分子に関して、現在、疾患特異性を検証している。
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[Journal Article] Lipid synthesis is promoted by hypoxic adipocyte-derived exosomes in 3T3-L1 cells.2014
Author(s)
Sano S, Izumi Y, Yamaguchi T, Yamazaki T, Tanaka M, Shiota M, Osada-Oka M, Nakamura Y, Wei M, Wanibuchi H, Iwao H, Yoshiyama M.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun.
Volume: 445
Pages: 327-333
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Hsc70 Contributes to Cancer Cell Survival by Preventing Rab1A Degradation under Stress Conditions2014
Author(s)
Tanaka M, Mun S, Harada A, Ohkawa Y, Inagaki A, Sano S, Takahashi K, Izumi Y, Osada-Oka M, Wanibuchi H, Yamagata M, Yukimura T, Miura K, Shiota M, Iwao H
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Journal Title
PLOS ONE
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed
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