2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24650640
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
益谷 美都子 独立行政法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (60238904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 岳樹 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (50342910)
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Keywords | ポリ(ADP-リボース) / PARP-1 / 代謝物 / リボシルアデノシン / リボシルイノシン / マウス / 血液 / 尿 |
Research Abstract |
腫瘍の放射線療法及び化学療法の効果モニタリングに適した腫瘍細胞死を反映するマーカーは殆どない。ポリADP-リボシル化反応はDNA損傷後活性化し、ポリ(ADP-リボース)は細胞死に伴い血中に漏出する。以前に申請者らはポリ(ADP-リボース)の特異的代謝物としてリボシルアデノシン及びリボシルイノシンを血中、及び尿中において同定した。これらは抗がん剤や放射線療法の効果モニタリングのマーカーとなる可能性が高い。そこで本研究では、LC-MS法を用いたマウス血液、尿検体からのリボシルアデノシン及びリボシルイノシンの分析条件の検討を進め、分析工程を至適化する。マウスモデルでのリボシルアデノシン、リボシルイノシンの動態について放射線照射やDNA損傷剤投与後、血漿検体及び尿検体についての検討を行う。 昨年度の検討を踏まえて、マウス血漿及び尿サンプルの前処理法を改良し、LC-MS法によるリボシルイノシンの検出条件と感度の至適化が達成できた。ガンマ線照射後のリボシルアデノシン、リボシルイノシンの血中、尿中での変動の解析を行った。ガンマ線照射後、血中のリボシルアデノシン、及びリボシルイノシンの線量依存性の増加が経時的に検出され、これらが細胞応答のマーカーとなる可能性が示唆された。 さらにリボシルアデノシン、リボシルイノシンがPARP活性により生じるかどうかを調べるために、PARP阻害剤処理後のマウスの血漿と尿の調製も行い、測定準備を進めた。
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