2012 Fiscal Year Research-status Report
乳癌・卵巣癌患者における遺伝相談・遺伝子検査に関する情報提供支援プログラムの構築
| Project/Area Number |
24650651
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
| Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
|---|
Principal Investigator |
清水 千佳子 独立行政法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (10399462)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂東 裕子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00400680)
田辺 記子(安藤記子) 北里大学, 薬学部, 助教 (30586376)
田尾 絵里子 独立行政法人国立がん研究センター, その他部局等, その他 (50365417)
佐藤 豊実 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80344886)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
| Keywords | 腫瘍学 |
|---|
| Research Abstract |
平成24年度は、遺伝性乳癌・卵巣癌症候群（以下、HBOC）高リスク乳癌患者に対し、遺伝性腫瘍及び遺伝子検査に関する情報のニーズ、遺伝相談外来受診・遺伝子検査後の行動変容に関する患者の心理的影響と行動変容を調査を計画した。
「若年性乳がん患者の遺伝情報に対するニーズの研究」は研究倫理審査委員会の承認を経て、国立がん研究センター中央病院と筑波大学附属病院の2施設で計50人の患者を登録した。現在聖路加国際病院の症例集積中であり、集積終了後、解析を予定している。
「遺伝相談外来を紹介された乳がん患者の行動変容と行動変容に影響を与える要因に関する探索的研究」の研究計画書を作成、国立がん研究センター中央病院および筑波大学附属病院の研究倫理審査を経て、登録を開始した。現在、国立がん研究センター中央病院での症例集積を終え、筑波大学病院での患者集積を開始したところである。
また、婦人科遺伝性腫瘍に関しては、本邦における診療実態が不明であることから、実態調査を行うこととした。具体的には、日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医を対象とした「遺伝性腫瘍の診療状況、情報提供に関するアンケート」の研究計画書を作成した。本研究の実施にあたっては。平成25年度に調査を実施予定である。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究申請時は乳癌・卵巣癌患者について同一研究計画で進める予定であったが、2回の班会議を経て、乳癌領域と婦人科領域で遺伝性腫瘍に対する医療者や患者の認識が異なる可能性が示唆されたため、領域別に研究を進めることになった。個別研究の研究計画、実施についてははおおむね予定通り、順調に進行している。
|
| Strategy for Future Research Activity |
乳癌領域については、前年度に収集したデータに基づき、患者および家族への遺伝カウンセリング・BRCA 遺伝子検査についての情報提供プログラム（資料、介入）を作成する。具体的には 作成した資料を用いて遺伝カウンセリングや遺伝情報についての情報提供を行い、資料の有用性、情報提供後の心理的影響、行動変容および患者のさらなるニーズについて質問紙を用いて量的に評価する。乳癌患者・家族以外の一般女性のニーズについても検討する。遺伝カウンセラーの介入方法を探索するため、当初から積極的に介入する場合と、医師の判断や患者の希望に応じて遺伝カウンセラーの介入を行う場合など2つ以上のプログラムを比較検討する。アウトカムとして患者の理解度、心理的影響、行動変容を調査する。
婦人科領域については、卵巣癌患者を対象に、遺伝性腫瘍及び遺伝子検査に関する情報のニーズ、遺伝相談外来受診・遺伝子検査後の行動変容に関する患者の心理的影響と行動変容を調査を実施する。
|
| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度に収集したデータに基づき、患者および家族への遺伝カウンセリング・BRCA 遺伝子検査についての情報提供プログラムを作成する。
また、婦人科領域の情報ニーズを探るべく調査票を作成し今後の調査研究に生かす。
|
