2013 Fiscal Year Research-status Report
日本の将来社会像の定量的検討-企業経済社会から持続可能社会へ
Project/Area Number |
24651036
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
外岡 豊 埼玉大学, 経済学部, 教授 (00282418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑子 敏雄 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (30134422)
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Keywords | 環境と社会 / 持続可能社会 / 温室効果ガス / 経済社会システム / エネルギー需要 / 気候変動 / 環境行政 / エネルギー政策 |
Research Abstract |
2050年までの日本の環境負荷削減可能性を定量的に評価するために社会、経済、生活、国土利用等の姿を定量的に表記する作業を行って来た。2050年の県別人口想定を始め、食料需給、家畜飼料需給と輸入、作付面積、農地面積を定量評価した。建築、都市基盤施設の存在量と新設、既存除却について不動産の所有、貸借、管理のあり方をその税制とともに将来像を詳細描写した関連する諸制度の変革についても考察している。また建築構法、素材について転換し、セメント消費量を削減、国産木材使用を増大させるが部材を長寿命使用する方針で国産木材の需給と林業生産、森林資源量、森林面積を長期的に展望し200年先までの法正林化と木材需給量の整合化を確認推計している。巨大都市部(都区部等)、地方中核都市部(県庁所在地)、農村部、中山間地に分けて地域像、地域生活像とそこでの滞留人口維持策を記述し、その実現への政策素案も提示した。 これらの将来日本像と並行してアジア、世界全体の社会、経済、生活像についても同様に定量的な見通しを概算したいが、現在時点では未着手。世界全体一市場の貨幣経済ビジネス社会が今後どうなるか、など関連する諸事項についても断片的記述と予備的考察を行っている段階であるが、世界情勢の変化や世界規模の天変地異に乱されない(Resilient)日本国土生活を維持できる地域自立社会経済の仕組みを具体的に描写記述することも本研究の目的であり、それに向けての諸提案を順次提出できるよう準備している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
課題対象が多岐にわたり、まず定性的に分析し、さらに多項目について定量分析を試行しているが、それぞれに各種統計を分析し判断を伴う作業を要するので自分で行う他なく研究作業が時間的に追いつかない。大学院の改組、耐震工事に伴う研究室の仮移転など学内事情により想定外の時間を取られていることも遅れの一因である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究時間を優先確保する。雇用者と学生を活用する。詳細検討を後回しにして全体像の描写を優先作業する。経費を要しない研究作業は研究期間終了後に補足的に実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究作業が遅れたが最終まとめ作業の費用を残すように支出してきた。 最終まとめ作業のうち雇用者に支払う人件費として支出する。
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