2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24651095
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
遠藤 智明 仙台高等専門学校, 専攻科, 教授 (60369915)
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Keywords | リチウムイオン内包フラーレン / γ-シクロデキストリン / 7Li-固体NMR / バイキャップ型包接錯体 / リチウムイオンクラスター / リチウム外接フラーレン |
Research Abstract |
アンモニアは、今日の地球人口を支える作物生産に不可欠である。20世紀に確立された現行のハーバー・ボッシュ法の改良法によるアンモニアの製造方法は膨大な熱エネルギーを必要とする。本研究では、21世紀の持続可能社会を構築するために、光のみをエネルギー源とした新たなアンモニア合成の触媒を開発することを目標に、リチウムを内包したフラーレンを用いた新規アンモニア合成触媒の開発を検討した。 本研究課題終了までに、目的としたシクロデキストリンがリチウムイオン内包フラーレンを包接したバイキャップ型の新規触媒の生成を観測することができた。しかし、包接錯体を単離精製するまでにはいたらず、その触媒作用の評価までを行うことができなかった。以下に、本研究期間中に得られた成果の概要を述べる。 これまで不明だったリチウムイオン内包フラーレン材料の基礎的な特性について、(1)内包されたリチウム核がC60の籠上の電子と相互作用していないことを世界に先駆けて明らかにした。(2)リチウム核がC60の籠に対して内包されているのか外接されているのかを7Li核におけるNMRのケミカルシフト値より判別する新規な方法を見出した。(3)リチウムイオン内包フラーレンは、プラズマシャワー法によりリチウムを内包フラーレンとフラーレンのクラスターとして得られ、これに化学的処理を行うことによりアニオンと塩を形成し精製されている。クラスターからの精製時に、シクロデキストリンを使用すれば未反応のC60の除去に効果的であることを見出した。以上のように、本研究はリチウムイオン内包フラーレンの基礎性質の解明に貢献することができたと同時に、数多くの実験を通して得られた今回の結果を集約することにより、リチウムイオン内包フラーレンに関する一連の研究の底上げを実現する知見の蓄積が達成できた。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Supercapacitor using Lithium-Ion Endohedral Metallofullerene2014
Author(s)
Eunsang Kwon, Ken-ichirou Komatsu, Yoichi Yamada, Yuri Hasegawa, Sho Sato,Seiji Sakai, Kazuhiko Kawachi, Kuniyoshi Yokoo, Shoichi Ono, Yasuhiko Kasama,Shinobu Aoyagi, Tomoaki Endo, Tomoyuki Ogawa, Migaku Takahashi
Organizer
第46回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム
Place of Presentation
東京大学(伊藤国際センター)
Year and Date
2014-03-04
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