2014 Fiscal Year Research-status Report
導電コア高分子ファイバーによる同時多極マイクロ導通センシングデバイス
Project/Area Number |
24651160
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
齋藤 滋規 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (30313349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鞠谷 雄士 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (70153046)
高橋 邦夫 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (70226827)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | マイクロコンタクト / マイクロセンサー / IC / 導通 / プローブ / 高分子 / リソフラフィ― / 表面電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,半導体集積回路(IC)や微小電子機械(MEMS)などにおけるマイクロ領域の導通テストを同時多極に可能にあうるセンシングデバイスを開発することを目的とする.具体的には,半導体シリコンウエハなどの表面上に高密度に作成された電極などに対して,凹凸や高低差がある場合にでも対応できるように機械的なコンプライアンス(柔らかさ)を持った導通センシング用の導電コア高分子ファイバープローブを開発し,それを用いて同時多極マイクロ導通センシングデバイスを実現することにある. 26年度には,リソグラフィー技術を応用して,単層の平面上に複数マイクロコンタクトプローブを持つ同時多極センシングデバイスの試作を行い,その試作過程において,様々な製造プロセスにおける知見を得た.この試作デバイスは,微細毛構造を持った生体模倣型静電チャックにヒントを得た形状・構造を持っており,プローブ先端が試料表面に接触する際に,弾性変形能を維持しながら,大きくたわんで,柔軟性を構造により発揮されることを確認している. 現在は,導通デストに加えて,表面電位分布計測に用いることへの可能性を検討しており,その際における同時多極センシングの優位性を原理的に確認するための基礎的な検討も開始している.次年度以降は,この同時多極センシングを表面電位分布計測にも適用することによって,例えば,生体試料の表面電位などをリアルタイムに計測するための新たな手法を開発することも期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究を進めるにあたり,開発中のデバイスの需要が表面の導通よりも表面電位分布にあるということが明らかになり,研究の方向性に若干の変更を加えたため.
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Strategy for Future Research Activity |
大局的にみて,研究目的を当初どおりに達成するために,研究が進むにつれて明らかになった知見をもとに,柔軟に方向性を修正する方針である.
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Causes of Carryover |
本年度は,当該課題における研究の方針に若干の変更が加わり,予算使用予定についても変更が生じたため,未使用額が発生したが,次年度の計画のために使用することとする.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
リソグラフィー技術を用いたデバイスにおいて,表面電位分布計測に適用できる試作品を作成し,そのための性能評価を行うための費用に充当することを視野に入れている.
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