2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24651192
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
宮地 泰造 東海大学, 情報教育センター, 教授 (60384921)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際情報交換 英国,インド,ドイツ,チェコ他 |
Research Abstract |
研究の目的:産業・観光の活性化に有用なデジタルサイネージ(DS)では、視覚情報で多様な内容を表示するが、視覚情報だけでは短時間で臨場感や深い意味を伝達できない。そこで、DSの情報発信能力増強のために、シーン音や分かり易い語り掛けを大音量小音空間球の中に、プライバシー保護しつつ飛ばせる遠くまで可聴音が届かないパラメトリック・スピーカが有効になる場面(シーンやコンテキスト)として、静的な利用(ビルの通路や地下鉄内の大画面デジタルサイネージ、ビルのエレベータ前の広場でのフロア誘導システム、学習システム、世代間の文化の継承システム、障碍者の事前学習支援など)と動的な利用(災害時の避難誘導、移動時の歩行者・車いす・ベビーカーの危険個所提示・目的地案内など)、複数外国語(見知らぬ訪問先での観光客案内、避難誘導・安全確保など),視覚障碍者や合併症による視覚障碍車いす利用者の施設における、複数情報の同時平行提供による安全な誘導において、複数同時並列案内の有効な活用方法を、実際に起きる状況を調査して、探究した。 また、遠くまで可聴音が届かないパラメトリック・スピーカの研究では、多数の超音波ビームの交差点に可聴音が外部にほとんど聞えない大音量の音空間球を生成する技術、超音波ビームの前方数メートルで可聴音/反響音が聞こえない技術、2つの音空間球を分離隣接するプライバシー保護技術、2つの音空間球や超音波ビームの重複部での同時聞取り空間の生成技術を実現するための、主要部分の試作と既存設備と組み合わせてプロトタイプシステムの研究開発のために、より反射音が生成されにくい非対称構造の探究と生成可聴音の増強のための焦点追加型構造を探究した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
有用な複数の音情報の同時並行提供により、複数の人々が共有する空間において、市民や観光客が自分の嗜好にあった様々な選択を行い、楽しくかつ効率良く、迷うことなく、行動できることが、大変重要である。これにより、街や複合ビル(交通機関、スーパーマーケット、各種生活必需品店、医療機関、オフィス、映画・ショー・各種博物館・美術館など)の活性化と人の移動・交流による、健康で自治体による医療負担の少ない活力のある街が構築できるからである。 そこで、様々な地形や複合ビルの隣接環境において、健常者・障碍者・観光客・災害時避難者が必要とする音情報と、各々のシーンやエレベータ降車時のフロア情報や街角における多様な有効情報の提供について探究を行い、遠くまで可聴音が届かないパラメトリック・スピーカの組合せ利用への要求を調査・分析した。災害時の避難においては、地震発生の連絡だけでなく、心理的な楽観的過ぎる期待や思い込みにより避難しなくても大丈夫との勘違いを気づかせる案内や、運動能力や健康状態・好き嫌いが異なる多様な人に、適合する複数の視点から、有用情報を分り易く伝える形態が分析できた。 これから判明した利用形態に合わせて、大音量小音空間球の実現方式、超音波ビームの前方数メートルまで聞えてその先では可聴音/反響音が聞こえず、2つの音空間球を分離隣接する場合のプライバシー保護、2つの音空間球や超音波ビームの重複部での同時聞取りを可能にする高出力音空間球生成のための、より反射音が生成されにくい非対称構造と生成可聴音の増強のための焦点追加型構造の基本要件を検討できた。人間の行動や生存維持は、短時間内や状況が低迷する長時間の間に変化する心理的状態に左右されるため、複数の視点からの分り易い語り口調での音声情報を同時に提供するための基本的構造や基本的構成法の検討を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査・分析結果を踏まえて、様々な地形や複合ビルの隣接環境において、健常者・障碍者・観光客・災害時避難者が必要とする音情報と、各々のシーンやエレベータ降車時のフロア情報や街角における多様な有効情報の平行提供、遠くまで可聴音が届かないパラメトリック・スピーカや一般的音響スピーカの組合せ活用法を探究していく。災害時の避難においては、地震発生の連絡だけでなく、心理的な楽観的過ぎる期待や思い込みにより避難しなくても大丈夫との勘違いを気づかせる案内や、運動能力や健康状態・好き嫌いが異なる多様な人に、適合する複数の視点から、有用情報を分り易く伝えるための、同時並行型音情報提供空間を目指していく。 そのために主要な有効利用形態に合わせて、大音量小音空間球の実現方式、超音波ビームの前方数メートルまで聞えてその先では可聴音/反響音が聞こえず、2つの音空間球を分離隣接する場合のプライバシー保護、2つの音空間球や超音波ビームの重複部での同時聞取りを可能にする高出力音空間球生成のための、より反射音が生成されにくい非対称構造と生成可聴音の増強のための焦点追加型構造の基本要件を実現を目指す。人間の行動や生存維持は、短時間内や状況が低迷する長時間の間に変化する心理的状態に対して、複数の視点からの分り易い語り口調での音声情報を同時に提供するための基本的構造や基本的構成法の実現を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
先の推進方策基づいて、主に、同時並行して音情報を提供するための装置・システム類の研究開発と技術発表・交換のために研究費を使用する。主要な装置や使用用途は次のとおりであり、年度前半から研究費の活用を進めていく。 小型FFT分析器により、新たなパラメトリック・スピーカを導入した空間でできる音情報空間を分析する。 新型小音空間球超音波スピーカーを試作と基本性能の評価分析を行う。 複数の音情報を同時並行に提供するための、音情報収集・記録・提供システムを研究開発する。
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