2013 Fiscal Year Research-status Report
UAVによる大規模津波・洪水被災地の生存者探索技術の開発
Project/Area Number |
24651195
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
越村 俊一 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (50360847)
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Keywords | UAV / リモートセンシング / 津波災害 / 画像解析 |
Research Abstract |
巨大津波来襲後や大規模洪水により孤立した被災地へのアクセスは,道路の寸断や膨大な瓦礫に阻まれ困難を極め,生存者の捜索が難航する.本研究では,被災地に孤立した生存者を迅速に発見・救助するという目標のためUAV(Unmanned Aerial Vehicle=小型無人航空機)を活用し,大規模津波・洪水被災地の生存者探索技術を開発し,災害救助活動の効率化に資することを目的とする. 25年度は,24年度に開発した被災者捜索のための複数の画像解析手法(オブジェクトベース画像解析による人体検出と影検出)の適用性および適用限界を,UAVの飛行条件や光学カメラ・近赤外カメラの撮影条件・分解能の関連で検討した.津波災害時を想定した諸条件の下でUAVから人を撮影した画像を解析することで,上空から被災者を捜索するための手法を提案した. 人の上半身に着目した画像解析の結果,撮影場所や日照条件に応じて一定のパラメータを設定することで,一様な色の服を着ている場合であれば,その色に依らず,人を漏れなく検出することができた.人の影に着目した捜索では,上半身の場合とは異なる,影の形状(日照条件,時間,太陽高度から幾何学的に計算した影の長さや縦横比)に対応したパラメータを選択することで,11人中9人という正解率で影のオブジェクトを形成することができた.その結果,天候・気象条件による制限があるが,簡易なカメラを搭載したUAVが災害時の被災者捜索に有効であることが実証できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地観測中にUAVが墜落するというアクシデントもあったが,概ね順調に進めることができた.登載するカメラを3種類に増やし,センサ(光学・近赤外)の特徴と撮影条件の関連で新たな知見を得ることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,UAVによる生存者探索技術の社会実装を検討するために,風水害等の現場における実証研究に取り組む予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
UAVが墜落する事故が発生し,機体を修理する必要があったため. 当初計画の通り,UAVに登載する新たなセンサの購入等で使用する予定である.
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