2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24651200
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
塩谷 茂明 神戸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (00105363)
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Keywords | 津波 / 災害 / 津波伝搬予測 / 船体運動 / 防災 |
Research Abstract |
東北及び関東地方に、巨大地震が発生した。同時に、未曾有の大津波が発生し、津波予測の不備から、避難が遅れ、大被害を被った。一般に、津波の予報は、国土交通省の全国港湾海洋波浪情報網(ナウファス)で行っている。しかし、当時の波高計は大津波のため機能を発揮しなかった。それにもかかわらず、今後数千万円もする海面設置型のGPS式波浪計の増設等が検討されている。本研究では、対象船舶に搭載が義務づけられている、AIS(船舶自動識別装置)からの情報を利用し、津波の早期伝搬予測ができる、世界初の津波予測計を開発する。これらをシステム化することにより、GPS式波高計の開発費用の無駄を削減し、安価でかつ強力な、津波早期予報システムを構築することが本研究の目的である。 平成25年度では、以下の計画を行った。 1)海域毎に、多数の船舶からのAISデータを収集し、それらを整理、解析し、各船舶が津波に遭遇したときの、時刻や船体運動を把握した。これにより各船位で、津波の伝搬方向、周期、波高などを推定した。そして、津波の等波峯線等を図示し、津波の伝搬を推定した。これら一連の過程をシステム化し、津波伝搬早期予測システムを創出する試みを計画した。 2)東日本全域、太平洋岸一帯の海域など、大津波警報、津波警報、津波注意報が発令された海域でのAISデータの解析を行い、広い海域での有効性を検討する基礎部分が出来た。
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Research Products
(5 results)