2013 Fiscal Year Annual Research Report
メチル化模様を保持したDNA増幅技術の開発に関する研究
Project/Area Number |
24651214
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田嶋 正二 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (50132931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 博信 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (60378891)
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Keywords | 生物工学 / DNAメチル化 / DNAメチル化酵素 |
Research Abstract |
本計画では、ヘミメチルDNAを選択的にメチル化する維持DNAメチル化酵素Dnmt1を用いることにより、メチル化状態を保持したままゲノムを増幅する技術と、それを基にして、ヒドロキシル化修飾を受けたメチル化部位を一塩基レベルで解析する技術を開発することをめざした。この技術を適用することにより、これまで解析が困難であった微量生体DNA資料を、メチル化状態を保持したまま増幅し、解析することが可能になるとともに、Dnmt1がヘミ・ヒドロキシメチルDNAをメチル化できないことを利用して、バイサルファイト・シーケンシング法と組み合わせ、ヒドロキシメチルシトシンの一塩基レベルでの配列決定が可能となる。 当初は、特定の残基に変異を入れたマウスDnmt1が野生型に比べて格段に新規メチル化活性が低いことから、この変異型組換えDnmt1を利用した。確かに、変異体では新規メチル化活性が野生型に比べて著しく低かったが、変異型組換えDnmt1は産生収率と安定性が低いため、利用を断念した。これに代わって、ヒト組換えDNMT1を調べたところ、マウスのDnmt1に比べ著しく新規メチル化活性が低かったので、ヒト組換えDNMT1を用いてアッセイ系を構築した。メチルシトシンとヒドロキシメチルシトシンを含む100塩基対のモデル合成DNAをDNMT1によりメチル化し、その後バイサルファイト法によりメチル化部位を確認した。反応条件を検討し、再現性良くヒドロキシメチル化状態を一塩基レベルで解析する手法を確立した。
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