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2012 Fiscal Year Research-status Report

シロイヌナズナ汎用ジーンターゲティング技術の開発

Research Project

Project/Area Number 24651216
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

中島 敬二  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (80273853)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsゲノム編集 / シロイヌナズナ / 初期化 / 相同組換え
Research Abstract

1.形質転換に適したシロイヌナズナ初期化細胞の誘導
我々は、RKD4の誘導型過剰発現体から初期化細胞を得ることに成功している。しかし、この細胞を形質転換のホストに用いることは想定外であったため、現存する株は35S-GVG遺伝子のカナマイシン耐性とUAS-RKD4遺伝子のハイグロマイシン耐性の2つの耐性を持っている。したがってこれらのマーカー遺伝子をGT株の選抜に用いることができない。そこで2つのコンストラクトを、UAS-RKD4-35-GVGという1つの遺伝子コンストラクトにまとめ、除草剤であるバスタに耐性をもつベクターで形質転換した。得られた形質転換体のT1世代において、初期化細胞を誘導することが出来たものの、後代において導入遺伝子がサイレンシングする問題が生じた。そこで既存の35S-GVG株(カナマイシン耐性)に、新たに作成したバスタ耐性のUAS-RKD4コンストラクトを導入し初期化能をもつ形質転換体を得ることに成功した。
2.ジーンターゲティング(GT)ベクターの構築
初期化細胞への遺伝子導入にはアグロバクテリウム法を用いるので、バイナリーベクターをバックボーンとした。Teradaらがイネで用いた方法を参考にして、T-DNA領域のLBとRBの内側に、ネガティブセレクションマーカーであるジフテリア毒素A断片(DT-A)を配置し、その間にポジティブセレクションマーカーであるカナマイシン耐性遺伝子を配置した。しかし上記のように作製しなおした初期化培養細胞誘導株は、カナマイシンとバスタへの耐性をもつため、今後はポジティブセレクションマーカーをハイグロマイシン耐性遺伝子に置き換える必要がある。DT-Aとポジティブセレクションマーカーの間には、標的ゲノム領域と置換するDNA断片を挿入した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

GTに利用できる初期化細胞株の樹立において、導入遺伝子のサイレンシングという問題が生じた。しかし急いでベクターを再構築し、新しい株の作製を行った結果、強い初期化能をもつ株が30数ライン得られている。GTベクターの構築も終了しているが、上記の理由で今後ポジティブセレクションマーカーを置き換える必要が生じた。しかしこれは2-3週間でできる実験なので、大きな問題とはならない予想である。

Strategy for Future Research Activity

1.初期化細胞の誘導と形質転換実験
新たに作成した初期化細胞誘導株(カナマイシン+バスタ耐性)から優良なラインを選抜し、世代を回してホモ接合体とする。このラインの種をデキサメタゾンを含む液体倍中で発芽させ、そのまま振とう培養することで初期化細胞株を樹立する。次にこの細胞株に対して、アグロバクテリウムによる形質転換法を最適化する。Purdue大学のGelvinらによって作成されたイントロンGUS遺伝子を、super promoterの制御化で発現させるプラスミドを入手しているので、これをハイグロマイシン耐性ベクターに置き換えたのち、初期化細胞に形質転換することを試みる。
2.GTベクターの再構築
GTベクターのポジティブセレクションマーカーを、現在のカナマイシン耐性からハイグロマイシン耐性遺伝子に置き換える。さらに実際の相同組換え実験を開始するため、標的遺伝子断片をシロイヌナズナゲノムからPCRにより増幅し、これをGTベクターに組み込む。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今年度は、初期化培養細胞の樹立が導入遺伝子のサイレンシングという問題で予定よりも遅れたため、植物細胞培養用の培地やシャーレなどを予定したほど消費しなかった。その他の試薬類に関しても節約に努めた結果、物品費に余剰が生じた。
次年度は、上記の研究計画を推進するため、分子生物学用の試薬や培養用のプラスチック器具を物品費で購入する。また旅費は国内学会出張などに用いる。その他の金額は、機器の修理費用や英文校閲の謝金等に用いる予定である。

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Published: 2014-07-24  

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