2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24651224
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
樽井 寛 独立行政法人理化学研究所, LSAシステム構築ユニット, 上級研究員 (90342815)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | クロモソーム / 染色体 / ゲノム / シーケンス / 遺伝子変異 / 染色体選別 |
Research Abstract |
本研究は特定のクロモソームを高い精度で単離する手法の開発を目的として行った。現在、遺伝子疾患の原因の探索としてエキソン領域における数塩基レベルの変異をターゲットとした探索が精力的に行われている。一方、遺伝子疾患にはエキソン領域以外の塩基置換や数十bp以上から数万塩基の比較的大きな欠失や挿入が疾患原因であるケースも多く見受けられる。これらはカリオタイピングやCGH microarrayなどにより見いだされるケースが多いが、原因となる遺伝子の塩基配列レベルの探索には全ゲノム解析を行うほかはないのが現状である。これらの染色体変異について、異常の見られた染色体に限定しゲノムシーケンス技術の確立は急務である。そこで本研究では、特定のクロモソームを安定に単離し、特定のクロモソームの全長シーケンスに供する技術の開発を行うこととした。具体的にはクロモソームの安定な単離の手法の確立、磁気ビーズに結合させたプローブをもちいたクロモソームの選別法、および目的とするクロモソームの精製度を評価する系の確立を目指した。 まず、クロモソームの安定な単離については、M期で停止させた細胞から微弱な超音波により細胞膜を破壊することで、損傷がなく、かつ十分にほぐれた状態のクロモソームの調製に成功し、最適な単離条件を確立した。特定のクロモソームの選別については第9番染色体をターゲットとし、nimblegen社製DNAキャプチャーを利用して独自のプローブを設計・作製した。クロモソームの精製度を評価する系については、qPCRを用いて精製度を数値化することとし、キャプチャー用のプローブ他に対応した93サイトについて存在割合を算出できるプライマーを準備した。 安定なクロモソームを調製する条件設定に時間を要したが、その後のキャプチャー、精製度の測定および全長シーケンスの段取りは整っており、ひきつづき単離実験を行う予定である。
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