2013 Fiscal Year Annual Research Report
活性酸素種の生体内イメージングを指向した新規セレンテラジン類縁体の創製
Project/Area Number |
24651257
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
細谷 孝充 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60273124)
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Keywords | ケミカルバイオロジー / 有機化学 / 分子プローブ / 生物発光 |
Research Abstract |
様々な生命現象の発現・制御に重要な役割を果たしていると考えられる活性酸素種の生体内局在を観察する手法が強く求められており、その開発研究が近年活発に行われている。しかし、微量かつ短寿命の活性酸素種を生体内で高感度に、しかも定量的かつリアルタイムで検出するのは未だに容易ではない。これに対して本研究では、生物発光基質であるセレンテラジン(CTZ)を新たに構造改変することで、新しい活性酸素種検出系の開発を目指した。具体的には、活性酸素種の検出に有用と期待されるホウ素基を有するCTZ類縁体を設計し、その合成を検討した。これまでの研究から、含ホウ素化合物の変換や精製における課題、および、含窒素芳香環化合物への置換基導入においても現状の問題点を解決できる手法の開発が必要であることが分かった。そこで、芳香環へのホウ素置換基の導入や変換に関して種々の検討を行ったところ、様々な含ホウ素環状化合物の合成法を開発することができた。さらに、分子量の小さいCTZ系ルシフェラーゼの各種変異体の良好な発光基質になるCTZ類縁体の開発に成功した。今後、これらの成果に基づき、活性酸素種のイメージングに適したCTZ類縁体の開発が期待される。
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Research Products
(8 results)