2013 Fiscal Year Annual Research Report
地域情報学の手法を用いた海域東南アジアにおける境域社会の動態の解明
Project/Area Number |
24651278
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
長津 一史 東洋大学, 社会学部, 准教授 (20324676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 和佳 北海道大学, 大学院・メディアコミュニケーション研究院, 准教授 (90334218)
赤嶺 淳 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 准教授 (90336701)
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Keywords | 海域東南アジア / 境域社会 / 地域情報学 / 人口移動 / 民族間関係 |
Research Abstract |
研究メンバーは、5月に『東南アジアの海とひと』研究会(京都大学)にあわせて、京都で打合せをおこなった。打合せでは、後述のアメリカ訪問と作業予定を検討し、あわせて時空間情報データベースと『海域東南アジアの境域社会の動態に関する資料集成』作成にかかる作業分担を決めた。後の研究会では、長津が本プロジェクトで収集した時空間情報に基づく研究成果を報告した。 7月には、全員でアメリカ合衆国ポートランドの元フィンランド大学Clifford Sather教授とカリフォルニア大学名誉教授のHarry Nimmo教授を訪問した。両教授は1970年代にそれぞれマレーシア・サバ州とフィリピン・スルー諸島で人類学的フィールド調査を実施したバジャウ研究の第一人者である。両者のもとで各メンバーは自らの研究成果を報告してコメントをいただいた。上記データベースと資料集成の項目・内容・構成に関してもアドバイスをいただいた。Sather教授からは『資料集成』作成のために1970年代のバジャウ人に関する画像資料を託していただき、それらを電子化することの許可を得た。資料は日本で長津が電子化した。現在はデータベース上での公開を準備している。 年間を通じて各メンバーは、時空間情報データベースと『資料集成』のデータ作成と入力を進めた。現在、それらの公開準備を進めている。同時に収集データに基づく各自の研究成果も発表されている。既述のように、7月時点での各自の成果はアメリカのバジャウ研究者との研究会で報告された。他に、各メンバーはそれぞれ国際ワークショップ等でも成果報告をおこなった。本プロジェクトに基づく各自の最終的な成果は、2014年8月にマレーシア・サバ州のサバ大学(UMS)で開催される第12回Borneo Research CouncilにおけるパネルSocial Dynamics of the Sama-Bajau: Comparative Perspectives on their Ethnicity, Religion and Foodwayで報告される。
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