2012 Fiscal Year Research-status Report
配偶者との死別後のグリーフケアを日中両国で共有するための基礎的研究
Project/Area Number |
24651280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
日野 みどり 同志社大学, グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (00367632)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | グリーフケア / 中国 / 上海 / 北京 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
本年度は、次の4点を遂行した。 1.日本国内でグリーフケア活動を行っている団体の予備調査。公益社(大阪)、ほほえみネットワーク(東京)の関係者を訪問してインタビュー調査を実施した。 2.2012年12月20日から12月26日まで、上海において現地調査を行った。実施した項目は以下の通り。1)海外共同研究者である陸緋雲教授(上海財経大学人文社会学院)および研究補助者(上海財経大学大学院生)との間で、今回の調査および今後の共同研究計画について打ち合わせを行った。2)遺族の自助グループ「星星港」を組織し支援する企業「福寿園」の総経理を訪問し、インタビュー調査を実施した。3)遺族の自助グループ「星星港」関係者2名に対してインタビュー調査を実施した。4)文献資料の収集を行った。 3.2013年3月3日から3月9日まで、連携研究者・河合千恵子氏とともに北京において現地調査を行った。実施した項目は以下の通り。1)海外共同研究者である康越副教授(北京化工大学文法学院)および研究補助者(北京化工大学大学院生)との間で、今回の調査および今後の共同研究計画について打ち合わせを行った。2)現地で活動する国連NGO「世界健康機構連盟」の秘書長を訪問し、インタビュー調査を実施した。3)現地の公共墓地「八宝山公墓」を視察した。4)文献資料の収集を行った。 4.年度を通じて国内外の資料収集を実施した。特に中国の文献資料については、上海および北京の研究補助者を中心に収集作業を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
日本国内の2か所で複数回の訪問調査を実施し、当初の計画を達成した。 また、中国では上海と北京で海外共同研究者と今後の調査計画について意見交換し、現地の実情に即した方法と内容のアンケート調査を次年度に実施する方向で基本的合意に達した。これは当初の計画にほぼ合致した進展である。 さらに、上海で子女との死別経験者によるグリーフケア活動団体の関係者と交流することができ、中国都市部におけるグリーフケア活動の先進事例について理解を深めることができた。この点は当初の計画以上の進展が見られた点である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、当初計画どおりに現地調査を実施する。また、本年度の現地海外共同研究者との協議において、最終年度にあたる次々年度には現地(上海または北京)で本課題に関与したメンバーが集まり、研究成果報告会兼交流会を開催したいという案が出ている。このため、今後はその実現可能性を追求していきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費が生じた主な理由は、旅費の執行額が当初計画の額より若干低くなったことにある。本年度は円高の影響を受けたと考えられるが、次年度はこの点をめぐる状況が相当異なると予想される。このため、次年度の請求・執行は、当初の計画を踏襲する形で進めていく考えである。
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Research Products
(3 results)