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2012 Fiscal Year Research-status Report

病院における倫理サポートシステムの構築―医療組織倫理からのアプローチ―

Research Project

Project/Area Number 24652004
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionShiga University of Medical Science

Principal Investigator

土師 俊子(服部俊子)  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50609112)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 樫本 直樹  大阪大学, コミュニケーションデザインセンター, 招聘教員 (20622533)
大北 全俊  大阪大学, 文学研究科, 助教 (70437325)
川島 弓枝  滋賀医科大学, 医学部, 薬剤師 (90422899)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords国際情報交換
Research Abstract

今年度は申請書「研究の目的」で掲げた3つの課題の(1)に焦点をあてていたので、その課題に即してまとめる。まず、病院の中で行われる医療専門職者の行為には研究と治療があるので、病院の研究領域と病院の治療領域の現状について区別して調査・検討することにした。
研究領域の現状調査としては、臨床研究に携わる医療専門職者たちとネオ・ソクラティック・ダイアログを行い、その記録分析から、臨床研究の現場にたち現れる倫理問題を整理した。
病院の治療領域の倫理問題については、病院倫理委員会を運営する立場にある医療専門職者にパイロット調査を開始した。それによって、研究計画をたてた当初に想定していた方法では、医療専門職者自身に認知されていない/されづらい組織の文脈をデータとして取得するという目的の到達が、困難なことがわかってきた。そこで、病院の現状調査として、研究分担者や連携研究者との議論や文献検索をもとに、申請書「研究計画」に示した病院での参与観察や病院の医療専門職者へのインタビューの方法を詳細に検討した。さらに、病院倫理サポートを考えるには、病院に設定されつつある病院倫理委員会・研究審査委員会の組織のあり方だけを検討するのではなく、「病院組織の倫理性とは」「病院組織の不正とは」というテーマも検討しなけければならないことが見えてきたので、経営学や倫理学、法学、社会学などの研究者、また、実際の病院に勤務する医療専門職者・非医療専門職者、病院倫理サポートに携わる研究者たちと、臨床現場の情報を共有しながら対話/議論を継続的に行えるように、ネットワークをつくった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

申請書「研究計画」では、今年度は、病院調査を開始しデータ収集を開始していることになっているが、調査方法の検討までしかできなかったため、「やや遅れている」と判定した。
なぜ、調査方法の検討までしかできなかったかといえば、病院組織の倫理問題は、組織のメンバーとして働く者に認知されにくい特性があり、認知されたとしてもそれが顕在化されにくい特性もある。計画を申請した当初もこのことを想定してはいたが、パイロット調査として得られた医療専門職者からの語りや、代表者や研究分担者が臨床現場に居合せることで気づいた内容から、また、文献調査や企業倫理の問題を調査した研究者との議論から、当初予定した調査方法では、倫理問題や組織の文脈を浮き彫りにするのが困難であることがわかってきた。つまり、病院調査の準備をしている段階で、調査・検討方法を再考するという課題が浮上し、その課題に取り組んでいたため、である。

Strategy for Future Research Activity

今後は、①申請書「研究目的」に示した、病院での参与観察や病院の医療専門職者へのインタビューを通して調査する方法を再考し、2013年度早々に調査を開始する、②病院の医療専門職者や臨床現場に関わっている研究者たちとの対話・議論から、現状の倫理問題を検討する場を設定し、①の調査データや、その場を通して聞こえる現場の人たちの声をもとに、病院組織倫理の問題を洗い出し、その解決策を検討し、そこから倫理サポートシステムを検討する、という方策をとる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

病院調査を実施するための経費と、さまざまな学問領域の研究者や医療専門職者・非医療専門職者たちと連携し研究会を実施していくための、相互交流の場を設置するための費用や、研究会開催/運営に関する旅費/謝金等、また、学会や研究会の発表経費として、研究費を使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 臨床研究領域に生じる倫理的問題 ―ネオ・ソクラティック・ダイアローグによる明確化―2013

    • Author(s)
      服部俊子
    • Journal Title

      神戸薬科大学研究論集 Libra

      Volume: 13 Pages: 65-87

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 「病院組織の倫理性―医療組織倫理から―」

    • Author(s)
      服部俊子
    • Organizer
      日本医学哲学・倫理学会
    • Place of Presentation
      金沢大学医薬保健学域保健学類・鶴間地区

URL: 

Published: 2014-07-24  

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