2012 Fiscal Year Research-status Report
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24652021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
永井 隆則 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (60207967)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | セザンヌ / アンチ・モダニスム / 社会史 / パリ / プロヴァンス / アナキスム / 地方主義 / モデルニテ |
Research Abstract |
国立新美術館で開催された「セザンヌーパリとプロヴァンス」を調査し、来日中のセザンヌ協会元会長、現会長、パリ・プティ・パレ美術館学芸員と意見交換した。本展に伴って企画された、シンポジウム「「セザンヌーパリとプロヴァンス」展から見る今日のセザンヌ」で、「セザンヌ研究の現在ー研究史から見る今日のセザンヌ像」と題して基調講演を行い、約80年に及ぶセザンヌ研究史を整理し、本研究が前提とする社会史研究の今日的意義を明らかにした。 米国に渡航し、ニューヨーク大学教授、プリンストン大学教授、フィラデルフィア美術館学芸員を訪問し、研究テーマに関して議論し専門知識の提供を受けた。また、デラウエア大学教授とは滞在中、電話で、科研のテーマに関して意見交換を行った。本研究のテーマと関係する、フィラデルフィア美術館で開催中の「アルカディアのヴィジョン展」を企画者の説明を会場で受けながら調査した。 本テーマで博士論文を提出すべく、フランスに滞在し、パリ高等社会科学研究所教授に指導を求め、研究業績と研究計画を提出して審査を受けた結果、同校の博士号準備過程への登録を承認された。 同様に、パリ高等社会科学研究所元教授、パリ第一大学名誉教授と面会し意見交換した。オルセー美術館資料室で、セザンヌの生きた時代に書かれた批評文を網羅的に調査し複写をとった。 ハンガリーのブダペストで開催中の「Cezanne and the Past」展を調査し、企画者の学芸員と意見交換を行った。社会史の立場からの画期的研究、「Cezanne and Provence」を精読し、当該テーマにかかわる先行研究を調査し、未解決の問題を洗い出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ニューヨーク大学教授、プリンストン大学教授、フィラデルフィア美術館学芸員、デラウエア大学教授など、テーマと関連する海外の研究者との意見交換は、予想以上に達成された。 特に、研究成果を博士論文として提出するという、最終目標に向けて、パリ高等社会科学研究所教授に指導を求め、博士論文提出資格を得て、Doctorant(博士号準備学生)として登録できたことは大きな成果であった。 関連資料の収集も順調に進んだ。 国立新美術館で開催されたシンポジウム「「セザンヌーパリとプロヴァンス」展から見る今日のセザンヌ」で、「セザンヌ研究の現在ー研究史から見る今日のセザンヌ像」と題して基調講演を行い、約80年に及ぶセザンヌ研究史を整理し、本研究が前提とする社会史研究の今日的意義を明らかにすることで、論文の、第一章内容がほぼ準備できた。
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Strategy for Future Research Activity |
9月13日、エクス・アン・プロヴァンスで開催のシンポジウム「セザンヌのアトリエ」に参加して、各国のセザンヌ研究者と情報交換、意見交換を進める。エクス・アン・プロヴァンスで開催の「セザンヌのアトリエ」展、オルナンで開催の「クールベ・セザンヌ」展を調査する。 昨年度に引き続き、オルセー美術館等で資料収集する。 論文の目次及び一章を作成し、指導教官の高等社会科学研究所教授に会い、指導を求める。 昨年度、オルセー美術館で収集した全資料を精読、読破する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
「該当なし」
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