2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24652021
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
永井 隆則 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (60207967)
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Keywords | セザンヌ / アンチ・モダニスム / 近代化 / アルカディア / 都市改造 / 産業革命 / 万国博覧会 / アナキスム |
Research Abstract |
ーエクス・アン・プロヴァンス、セザンヌ旧邸宅、ジャズ・ド・ブッファンで開催されたセザンヌ国際シンポジウム「南仏のアトリエ」に参加し、ポール・セザンヌ協会会員、世界のセザンヌ研究者と交流し、「セザンヌのアンチ・モダニスムの思想」に関して意見交換した。 ーエクス・アン・プロヴァンスでセザンヌの描いた風景を、現地の「セザンヌ風景保存会」会長の案内の下、調査した。これまで、一度も訪ねたことのなかった、セザンヌの妹夫婦が所持しセザンヌが頻繁に制作を行った、ジャズ・ド・ブッファン近郊のベルビュ、モンブリンから見たサント・ヴィクトワール山、最晩年の制作地、トロワ・ソッテの橋、少年時代の思い出の地、アルク川を訪ねた。「セザンヌのアンチ・モダニスムの思想」形成の場となった現場を確認した。 ーパリ、オルー美術館資料室で、セザンヌの個展を開催した画商、ヴォラールの残した資料を調査した。マイクロフィルム化された資料を全て閲覧し、重要な資料は複写を取った。同館図書室では、関連資料を調査、閲覧した。 ー当該テーマで博士号を取得すべく、2012年、Ecole des Hautes Etudes en sciences sociales の博士課程学生となったが、提出した計画に従って、パリ在住の指導教授に、論文の一部を事前に提出し、研究指導を受けた。テーマに関して議論し、問題点を検討し、必要な参考文献情報を提供して頂いた。 ー「シャピロからカルマイヤーまでーセザンヌの社会史研究の可能性」『探求と方法 フランス近現代美術史を解剖する』(編著、2014年3月)を執筆し、博士論文のための方法論を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ー研究成果を博士論文として纏める予定だが、博士課程へ登録し、指導教授の指導の下、論文の執筆を進めている。 ーそのための資料収集作業、セザンヌ研究者との情報、意見交換も定期的に行っている。 ー収集した資料の分析も着実に進め執筆に反映させている。
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Strategy for Future Research Activity |
ーこれまで収集した資料を読み込んでいく。 ー論文の計画に従って執筆を進める。 ー指導教授に論文の一部を送り、面会を求め、指導を受ける。 ー関連資料の収集を続ける。 ー関連展覧会の調査を継続する。
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Research Products
(3 results)