2013 Fiscal Year Research-status Report
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24652025
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
中島 望 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (70292571)
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Keywords | 字体 / デジタルフォント / 漢字 / ひらがな / カタカナ |
Research Abstract |
本研究では、字体の統一が行われた当時には示されることのなかった平仮名と片仮名のモデル化にも挑戦するものである。最終年度にその作業を含め、総括的な点検を予定したため、本年度は、学習漢字のモデル作成に当たった。 また、本研究では、これまでの手本における個人性の問題を解決する最も有効な手段として、最新のデジタル処理の技術を活用し、いわば非個性的なデザインによる標準字体のモデル化を進めている。 なお、本研究は活字とは異なるデザインの手法をもってモデル化を行うが、このことはグラフィックデザインで行われる文字デザインに近く、予想以上に手間がかかる作業となっている。もっとも、本研究が行うデザインの手法は、あくまで古典を基盤とした字形の検証と分析によるものであり、非個性的デザインを目指す独自の方法となる。その結果、教科書などの手本に見られる手書きには不適切な字形については、今後その是正が強く求められることの期待がもてる。 本年度の実績は、基本モデルのデザイン800字程度、前段階となるデジタルフォント化の準備作業を1200字程度進めているので、完了はその後となる。最終年度となる本年は、手書きによる基本モデル約1200文字のデジタルフォント化を進める。既に画像として蓄積された手書きによる基本モデルを一定のスケールにするなど最終的な調整を行うことになるが、本研究では最終的なデジタル処理を行ったものを「基本モデル」と称し、その前段階となるものを「手書きによる基本モデル」としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
漢字の約1200字を手書きからデジタル処理する作業は、その数としては概ね順調といえるが、完成度となれば相当な時間が必要となる。 昨年度より、その作業手順を見直しているが、「手書き」については当然ながらメンタル的な障害が多く、思うように進まない時期もあった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、およそ数量的には完成したモデルの再点検、デジタルフォント化をできる限り早い段階で進めることができるように、目下奮闘中である。
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