2013 Fiscal Year Research-status Report
生成音楽の体系的理解に向けた音を生み出す構造の分析
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24652029
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Research Institution | Institute of Advanced Media Arts and Sciences |
Principal Investigator |
城 一裕 情報科学芸術大学院大学, メディア表現研究科, 講師 (80558122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 智太郎 東京藝術大学, 美術学部, 助教 (20572770)
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Keywords | 生成音楽 / パーソナル・ファブリケーション / ワークショップ / 実践的研究 / 音響文化 |
Research Abstract |
以下,平成25年度の研究実績の概要を研究計画に記述した項目に沿って述べる. 1. 生成音楽の歴史的調査 前年度のSTEIMを中心とした実地調査の結果を踏まえ,本年度は特に文献や音源を中心に生成音楽の歴史的背景を調査した.2. 古典的作品の再現 前年度に引き続き,小杉武久「catch wave」などを参考に,特にラジオに関わる生成音楽のあり方を検討した.3. シンポジウム・ワークショップの実施 先述のラジオに関わる生成音楽のあり方を,横浜国立大学音響空間スタジオの主催するワークショップにて検討した(2013年3月).また後述の実制作を通じた検証に関わるものとして,(予め吹き込むべき音響のない)紙のレコードに関わるワークショップを韓国samsung art and design institute[sadi](2013年7月),情報科学芸術大学院大学[IAMAS](2013年10月),および横浜国立大学音響空間スタジオ(2013年12月)で主に学生向けに実施した他,情報科学芸術大学院大学[IAMAS]オープンハウスでは,音楽と録楽の未来と題したシンポジウムを開催した.この模様は[城,三輪,松井,2014]に掲載されている.4. 音を生み出す構造の分析 前述の実践を踏まえ,生成音楽の要素の洗い出しと,その体系化を図りつつある.この結果は最終年度に論文として取りまとめる予定である.5. 実制作による検証 前年度に引き続き,レコードを題材として新たな生成音楽のあり方に関する検討を行い,その結果を国内外の論文誌 [Jo, 2014],国際会議[Jo, Ando, 2013][Jo, 2013],研究会[城,2013],パフォーマンス[Jo(jojporg), 2013]などで発表した他,その製作手法はインターネットで公開している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度の成果を踏まえ,研究の目的を順当に達成している.特筆すべき点としては,国内外で多様な形での発表を行っている実制作による検証がある.
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Strategy for Future Research Activity |
初年度,次年度の内容を踏まえ,最終年度は特に生成音楽における音を生み出す構造の分析に積極的に取り組むとともに,その結果を論文としてだけでなく国内外の研究者・アーティストとともにシンポジウム形式で考察する予定である.また,実制作による検証も引き続き,展覧会やパフォーマンスという形で実践的にとりおこなう予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度の研究においては,実施費用先方負担でのワークショップの開催など,経費をかけずに成果を出すことが出来たため,次年度使用額が生じた. 最終年度は,研究内容議論のための国内旅費,国際会議での発表旅費の他,研究成果シンポジウムの実施に際して,海外から研究者/作家の招聘費,研究資料の購入費,などの支出を予定している.
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Research Products
(11 results)