2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24652031
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
三船 温尚 富山大学, 芸術文化学部, 教授 (20181969)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長柄 毅一 富山大学, 芸術文化学部, 教授 (60443420)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 東大寺国宝金堂八角燈籠 / 3D計測 / 点間距離2mm / 点間距離0.48mm / 非分割鋳造技法 / 幾何形体度 / 燃焼消失鋳造法 / 木棒原型 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度に行った東大寺国宝金堂八角燈籠の3D計測から抽出するデータ作成を中心に行った。天平時代以前には大型の金堂仏が鋳造され、これらの製作技術を含めた総合研究は進んでいるが、巨大な幾何形体として異彩を放つ八角燈籠の鋳造方法については研究されていなかった。土やロウ原型からの鋳造では幾何形体度を高くすることは難しいと思われる。また、分割型で鋳造した場合に発生する鋳型のズレや鋳バリなどが発生するが、そういった顕著な痕跡がないことから、八角燈籠は非分割の方法と思われる。しかし、ロウでは平面を作るのが難しいであろうということから、平成24年度までにおこなった、木棒原型で非分割の鋳造実験を基に、八角燈籠の鋳造法を木製棒原型の非分割法と推測した。 八角燈籠の3D計測の生データから、火袋の8本の縦柱と32本の横棒それぞれの、平面度(任意の直線に対して5センチおきの面がプラスマイナス何ミリかを数値化する)や、幾何形体度(八角柱の枠の歪み度を横断面図で図化する)や、8面の笠面の同一度(8面の笠の縦断面図を重ねて28通りの比較図で図化する)など、数値化、図化の詳細を決定して、作業を行った。論文発表は平成28年度を予定している。
|