2014 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカの大衆音楽と文学の創作におけるソーシャルメディアの役割
Project/Area Number |
24652065
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Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
石崎 一樹 奈良大学, 教養部, 教授 (70330751)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 教養 / 翻案 / ロックフェス / 教育 / インディーロック / 暗黙知 / 肉体性 / ソーシャルメディア |
Outline of Annual Research Achievements |
主な調査を3回行い、まずは2014年4月24日から27日にかけてワシントン州シアトルのEMPミュージアムで開催の学術会議EMP Pop Conferenceに参加し、前年度に研究協力を求めたWeber State University(ユタ州)のEric Harvey氏の他、音楽評論家のCarl Wilson氏、Chris Molanphy氏らとソーシャルメディアを活用した作品作りを中心テーマに、情報交換の場を設けた。次に10月10日から12日にテキサス州で開催されたAustin City Limitsに参加した。2015年2月には、物理メディアの商品展開をこれまで行わずに活動してきたカナダのEDM系アーティストであるPatrick Fiore氏(ステージ名Noble Oak)に、電子メディアやSNSを活用するアート活動の実際を聞いた。 なかでもインディー系音楽と知的志向性との相関性を扱う本研究ではACL参加の意義は大きい。インディー系演奏者と聴取者のソーシャルメディアなどのメディアを利用した関係維持の方法論の重要性、またロックフェスが、これら両者が共に知的志向と肉体性を発現させる場であることが理解された。 本年度の主な成果としては、インディーアーティストSonny Smithによる楽曲「Sees All Knows All」の散文詩の日本語訳と解説を執筆し、現在までの研究成果を一部フィードバックした。これは、アメリカのインディー作品を多く配給するサムエコーズ(レーベル名MoorWorks)(株)から発売されている。また、インディーロックが教養と結びつくことで、現在のアメリカの商業音楽業界におけるマーケティングでの説明性を得ていることを証明する論文を執筆中、2015年中に出版する予定である。
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Remarks |
研究協力者の個人名については、本報告書に記入の許可を得ている。
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