2012 Fiscal Year Research-status Report
携帯電話とスマートフォン用外国語学習ソフトウェア開発と学習効果分析に関する研究
Project/Area Number |
24652112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
川村 和宏 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (90587776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 拓史 麗澤大学, 外国語学部, 助教 (00431479)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 外国語教育 / E-ラーニング / ドイツ語 / 携帯電話 / スマートフォン / タブレット / CALL / IT |
Research Abstract |
平成24年度の研究計画では、「初学者向けドイツ語学習ソフトウェア」の授業における実践と平成22年度より実施しているアンケート結果のフィードバック、およびそれらのアンケートの集計とより詳しい分析を予定していた。 この内ソフトウェアの授業における実践については、平成24年度の研究代表者の担当授業内で学生にアクセス・ログの収集と分析に関する解説を行った上で、当該授業にソフトウェアを導入した。すでに前年度(平成23年度)の授業においてソフトウェアと授業で使用する教科書の内容が関連する場合のデータを収集していた実績を受けて、平成24年度にはソフトウェアと教科書の内容が必ずしも一致しない場合のデータを収集した。 また具体的な作業として、研究計画では研究代表者が平成24年度分のアクセス・ログを収集することを予定していた。そのため、レンタル・サーバー内に「FDKS 初学者向けドイツ語学習ソフトウェア」ダウンロード・ページを開設し、当該webページ内で試用版ソフトウェアをインターネット上に広く公開するとともに、授業参加者のアクセス・ログを記録した。 研究分担者も、研究計画に従ってアクセス・ログの分析を実施した。研究代表者が収集したアクセス・ログに基づいた分析結果は、2012年10月27日に開催された東北ドイツ文学会第55回研究発表会にて「携帯端末連携型外国語教科書の作成について」と題した共同発表の中でその成果を報告している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、携帯電話向け学習ソフトウェアの効果を測定し、外国語教育における携帯電話活用のための基礎的なデータを蓄積することにある。 研究目的に示したアクセス・ログの収集は順調に進んでいる。2012年度には、専用webサーバー(インターネット・サイト)を用意し、授業参加学生の同意の上、アクセス・ログを収集しており、研究目的に挙げた携帯電話向け学習ソフトウェアの効果測定に関しては、基礎的なデータ収集が順調に進行している。 さらに平成24年度中には、2013年版ソフトウェアの作成を終えるとともに、平成25年度に予定していた研究内容である開発したソフトウェアと連携した教科書の作成を前倒して実施した。 平成24年度は予定していた研究計画を順調に消化し、研究チームとしてその成果報告を行うことができた。従って、本研究は当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度までに、開発したソフトウェアのアクセス・ログを収集している。そこで平成25年度には、収集したデータの分析を行うとともに、ソフトウェアの改善に取り組む。 また本研究では、平成25年度に開発したソフトウェアと連携した教科書の作成を予定していたが、平成24年度中に前倒しで教科書の作成に取りかかり、この作業をほぼ完了している。平成25年度には当該教科書を出版し、実際に授業内で使用する。平成25年度も引き続きアクセス・ログを収集することにより、携帯電話およびスマートフォン、タブレット端末、パーソナル・コンピューターで動作するように平成24年度に改善したソフトウェアと連携した教科書を授業に導入する効果について分析するためのデータを収集する。 平成26年度は、上記のデータを解析し、ソフトウェアおよびソフトウェアと連携した教科書の効果分析を実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度には、アクセス・ログの収集およびその解析を行う。また本研究により得られた知見に基づいて、学会等において発表を行う予定である。 そこで研究費の使用方針としては、まずソフトウェア開発のためのコンピュータやソフトウェアなどの機材の購入を予定している。また開発したソフトウェアの動作確認および学会等でデモンストレーションを行うための機材購入を予定している。教科書出版やアクセス・ログ解析に関する打ち合わせや学会参加のために旅費の使用を予定している。ソフトウェアの改訂のために、ドイツ語に関する書籍、DVD等の購入、ドイツ語の文章校正や音声データ入力を依頼する際の謝金等を予定している。 なお研究分担者は、平成24年度に学会発表と打ち合わせのための出張を予定していたが、他業務との関連で中止しており、これは平成25年度に実施する予定としている。また平成25年度に、プログラミングに関わる機材購入を予定しており、これらのために繰越金が発生している。
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