2012 Fiscal Year Research-status Report
英語科教育における事前教材評価に対する階層分析法(AHP)の応用に向けた実践研究
Project/Area Number |
24652116
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
加藤 茂夫 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (70347368)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 英語教育 / 教材評価 / 階層分析法 |
Research Abstract |
準備段階として、研究代表者が既にMicrosoft Excel を使用し、評価基準7 項目、評価下位基準各7 項目(7×7=合計49 下位基準項目)、選択肢数7 項目まで対応した簡易プログラムを試作済みであった。その試作プログラムを使用した予備調査を既に実施(新潟県公立高等学校教員4 名、新潟大学Gコード科目英語担当の英語母語話者教員2 名の合計6 名を対象に高等学校3 年生もしくは大学1 年生レベルの読解テキストを選択する課題を設定し、協力者が調査当時に担当していた学習者を念頭に置いてシミュレーション評価を行ってもらった)し、その結果を踏まえ、プログラムの変更、調整を行った。上記の予備調査(シミュレーション評価)から得られたフィードバック・データを基に、プログラムをより利便性の高いソフトとして実用向けに作成する準備段階として、評価プロセス全体の手順を整理する目的で論文形式にまとめ、完成させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が独自にMicrosoft Excel で作成した現段階での階層分析法プログラムを基に、予備調査の段階で得られたフィードバックを考慮しながら実用向けプログラムの作成段階に入る予定であったが、試作プログラムの微調整、さらにプログラム作成依頼先の選定などに遅れがでたため、プログラム作成直前の試作版変更・改訂と評価手順全体の整理の段階でとどまっている状況である。また、平成25年度より科目編成が抜本的に改正される高等学校英語科の新しい科目群に対応する検定教科書が、平成24年度中に入手することが困難であることが判明し、プログラムを使用した、実際の事前評価の依頼が困難となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度(25年度)は、予備調査から得られたフィードバック・データを基に試作のプログラムを実用向けに作成することを目指し、今年度より施行された高等学校外国語(英語科)の新しい科目群に対応する検定教科書を使用した、実際の教材評価を教育現場の教員に依頼する。その際、主として「コミュニケーション英語I」、「コミュニケーション英語II」の2科目に絞り調査を試み、それぞれの協力教員の現場の状況に合わせ、独自の階層構造を設定してもらうなどの柔軟性を持たせ実施するものとする。 上記調査の成果については、例えば平成25年度(2013年)もしくは平成26年度(2014年)の関東甲信越英語教育学会もしくは全国英語教育学会等で発表することを目指す。また、本研究で作成されたプログラムは利益を得ることは目的とせず、CD-ROM等で複製したものを無償で教育現場に配布し、使用を勧めるものとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
教育現場の教員対象の調査に使用する目的で、新学習指導要領における新規高等学校検定教科書(主として「コミュニケーション英語I」、「コミュニケーション英語II」の2科目)の購入を予定する(各科目500円×4種類=2,000円、計4,000円)。また、本調査謝礼として最大25,000円(1名あたり5,000円)を予定する。プログラムソフト作成費用として150,000円を予定する。
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