2013 Fiscal Year Research-status Report
クローズテストにおける弁別力の高い問題項目及び錯乱肢作成の指針に関する研究
Project/Area Number |
24652125
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
渡辺 智恵 広島市立大学, 国際学部, 教授 (80275396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 信之 広島市立大学, 国際学部, 教授 (80202472)
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Keywords | クローズテスト / 英語教育 / 錯乱肢 / 弁別力 |
Research Abstract |
(1)まず、前期の「CALL英語集中」授業において、前述のように作成した4択方式のクローズ問題を配信しデータを収集した。1英文に平均20個の項目のクローズを約400名の学生に実施するので、その解答量は20英文×20項目×400名ということで約16,000の反応データを入手した。 (2)次に2パラメータロジスティックモデルを用い、各項目の項目弁別力パラメータや項目困難度パラメータを比較して良好項目と不良項目を選別し、各項目の属性との関係とにおいて、その差を生み出す要素を識別した。また、錯乱肢の有効性を検証するため、平均情報量「エントロピー」をもとにした佐藤・森本(1976)によって考案された「実質選択肢数」等を計算し、錯乱肢がより最適状態に近い項目とそうでないものを選別し、各錯乱肢の属性との関係を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記(2)では、に差を生み出す原因が不明瞭な項目について、分析をさらに精緻化するため、受験者へのインタビュー調査で情報を補う予定であったが、それを行う時間的な余裕がなかった。また、上記(1)と(2)での分析から、項目の選択及び錯乱肢の最適化についての作業仮説的指針を得、その指針をもとにクローズ項目の改良を行う予定であったが、改良までにはいたらなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、平成25年度で実施することができなかった受験者へのインタビュー調査とクローズ項目の改良を行う。その上で、改良されたクローズテストを、平成26年度入学生約400名にあらたに実施し、そのデータを収集する。平成24年度実施の結果と比較分析を行い、作業仮説的指針の妥当性を検証するとともに、TOEICとの相関等の比較からテストとしての妥当性・信頼性が向上しているかどうかの検証もあわせて行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主な理由は、クローズテスト用のeラーニングシステムの改良まで進むことができなかったため、システムの改良委託費を使用することができなかったことと、データ分析の大部分を補助要員に任せず研究者自身が行ってしまったため、人件費・謝金を使わなかったため。 平成26年度における主な使途は、eラーニングシステムの改良、ネイティブ・スピーカーおよびデータ整理のための謝金、国際学会での発表にかかる旅費である。
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