2012 Fiscal Year Research-status Report
ワープロとクラウド・ソーシャルメディアとを連携させた語学教材開発支援システム
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24652128
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
松野 了二 熊本県立大学, 総合管理学部, 教授 (60044351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 かな子 熊本高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30413876)
堤 豊 熊本学園大学, 商学部, 教授 (80227446)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 外国語教育 / EFL/ESL / ソーシャルメディア / Facebook / クラウド |
Research Abstract |
本研究の目的は、教員同士がフェースブックなどのソーシャルメディアを用いてコミュニケーションをとりながら、自然発生的なグループを形成し、語学教材を協働的に開発できるシステムを提供することである。既にソーシャルメディアを利用して意見交換を行っているグループは数多く存在するが、我々が提供するシステムの特色は語学教材作成機能(教材となるテキストのインターネットからの収集、テキスト教材の難易度解析、コロケーションリスト表示、他)、ソーシャルメディアとの連携による協働作業等をすべて教員が普段利用しているワープロ(MS Word)のメニューとして提供するところにある。ワープロのメニューとして利用できることにより、複数のアプリケーションソフトウェアを連動して利用する場合に生じるデータ交換などの煩雑さが大幅に軽減され、また、複数のアプリケーションソフトウェアの操作法の違いによる戸惑いも軽減される。 本研究は上記の目的を達成すべく2年計画で行っており、初年度の大きな目的は以下の4点であった。1)すでに開発済みの英語教材解析機能の改良。2)教員同士が意見交換を行う「井戸端会議の場」に相応しい既存のソーシャルメディアの決定。3)教材の置き場として利用するに相応しいパブリッククラウドの決定。4)1~3)を基にプロトタイプの開発。成果の詳細は「現在までの達成度」の欄に記述するが、初年度の目的はすべて達成することができた。この成果は2013年度に開催される国内外の学会で発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の達成度は以下の通りである。 1.英語教材解析機能の改良・・・開発済みであった教材となる英文テキストの難易度解析機能やコロケーションリスト表示機能についてより使いやすくなるようにユーザインタフェースの見直しを行い、改良した。さらに、当初の計画にはなかったが、英文テキスト中で使用されている単語の頻度を視覚的に表示する機能を付加した。この機能はWordle(http://www.wordle.net/)を参考に開発した。 2.意見交換の場としてのソーシャルメディアの決定・・・Facebook、Twitter、Google+について調査の結果、多くのユーザがいるFacebookを中心に開発を進めることとした。Twitterは文字数の制限があり意見交換を本格的に行うのにはそぐわないが自然発生的なグループ作成のためのツールとしては利用可能と思われ導入の予定である。 *複数提供する場合コンピュータの操作にそれほど詳しくない人の「戸惑い」も考慮する必要があると考えている。 3.教材の置き場として利用するに相応しいパブリッククラウドの決定・・・利用者が多いDropbox, Google Drive, SkyDriveについて検討を行い、SkyDriveを第一候補として開発をすすめることとした。理由はWindows8からSkyDriveのサポートが強化され、アカウントさえあれば特段何もすることなくクラウドストレージをローカルドライブと同様な感覚で利用できるようになったことを考慮した。 4.プロトタイプの開発・・・1~3についてプロトタイプの開発を行った。ユーザインタフェースなど改良の余地があるが、初年度の研究計画通りに遂行できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下の通り研究を進める。 1.実用システムの開発 平成25年度9月末を目標に研究を進める。具体的には、初年度に開発したプロトタイプを元に、ソーシャルメディアの実用システムを開発、クラウドサービス利用の実用システムの開発を行う。さらに、実験用英語教材の収集とシステムの完成部について操作面からの評価を行う。 2.システム評価 平成25年10月~平成26年3月は以下の手順でシステム評価を行いインターネット上に公開したい。1)操作面・機能面からの評価・・・松尾を中心に利用者視点による評価作業を行う。2)評価結果のフィードバック・・・評価作業により得られた意見を元に機能の追加と操作性の向上を行う。3)インターネットを通じて公開・・・完成したアプリケーションソフトウェアをインターネットからダウンロードして使えるように公開する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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