2014 Fiscal Year Annual Research Report
状態空間モデルによる家計行動規範の定量化とイベント・スタディによる要因分析
Project/Area Number |
24653049
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
畑農 鋭矢 明治大学, 商学部, 教授 (00303040)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 状態空間モデル / ディープ・パラメター / 時変推定 / イベント・スタディ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、まず状態空間モデルによってディープ・パラメターの変化を定量化し、次にイベント・スタディによってその変化と特定のイベントを関連付け、家計の行動規範の決定要因を明らかにすることを目的にしている。 前年度までの作業によって得られたディープ・パラメターとイベント・データを用いて、集計された家計行動のイベント・スタディを行い、ディープ・パラメターの変動要因を明らかにした。また、ディープ・パラメターの時変推定についても更新作業を行った。これらの分析を通じて,より説明力の高い関数型を特定化することができた。 さらに,ディープ・パラメターとイベントのデータ・セットを用いて、属性別で家計行動規範のイベント・スタディを行い、各属性のディープ・パラメターの変動要因を特定化した。方法論は集計された家計のケースと同様であり、前段階の分析結果が大いに活用された。 とりわけ,イベントとして消費税の増税が行われたことは,本研究にとってたいへん幸運であった。家計にとって重要なイベントと考えられる消費税の変化によりディープ・パラメターがどのように変動するのかを詳細に検討することが可能になったからである。 分析結果によると,消費税増税は家計の期待形成に甚大な影響を及ぼしていると考えられる。また,所得階層別に見ると,その影響は階層毎に大きく異なっている可能性がある。この結果は概ねロバストと考えられるが,現在急ピッチで最終確認を行っているところである。
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Research Products
(4 results)