2014 Fiscal Year Annual Research Report
わが国の地域社会が直面する課題を解決するツールとしての不動産金融の萌芽的展開
Project/Area Number |
24653075
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
家森 信善 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (80220515)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 不動産金融 / 住宅ローン / 金融リテラシー / 中小企業 / 中古住宅 / 住宅瑕疵担保保険 / 実態調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、具体的には、中古住宅の評価や融資に対する金融機関の姿勢、消費者の住宅ローンに関する金融リテラシー、および、不動産仲介業者に対する金融機関の融資姿勢といった3点での研究を行った。この目的を達成するために、平成24,25年度において先行研究や先行調査をサーベイしてきたが、平成26年度においては調査票を作成し、実際に2つのアンケート調査を実施した。第一の調査は、2014年9月に実施した、最近中古住宅を住宅ローンを利用して購入した消費者向けのアンケート調査である。612人から回答を得ることができた。その結果は、家森信善・上山仁恵「中古住宅購入者の金融リテラシーと住宅ローンおよび住宅瑕疵担保保険等に関する選択行動-実態調査結果に基づく分析-」(神戸大学経済経営研究所 REIB DP2014-J13 2014年12月)および家森信善・上山仁恵 「金融リテラシーと住宅ローンの比較行動」 (RIEB DP2015-J04 2015年4月)として公表している。このDPが、国土交通省住宅局の「住宅瑕疵担保履行制度のあり方に関する検討委員会」の報告書(2015年3月)において参照されていることからもわかるように、政策的にも意味のある結果が得られている。現在、このアンケート調査を利用して、学術雑誌への投稿論文を執筆している。2つ目のアンケート調査は、同様に20014年9月に実施した「我が国の住宅金融の高度化に向けた不動産・建設業企業の意識調査」である。こちらは、不動産・建設業に属する中小企業を対象にしたアンケート調査である(回収211社)。これについても、家森信善・高久賢也「我が国の住宅金融の高度化に向けた不動産・建設業企業の意識調査の結果について」(RIEB DP2015-J05 2015年4月)として公表している。今後、調査項目の精査をしながら、より深い分析を行いたい。
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