2014 Fiscal Year Annual Research Report
公会計制度と政府間財政関係および予算・監査制度の関連に関する国際比較分析
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24653106
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
関口 智 立教大学, 経済学部, 教授 (60409539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 佳弘 公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所, 研究部, 主任研究員 (50559812)
伊集 守直 横浜国立大学, 経済学部, 准教授 (30468235)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | イギリス:アメリカ:スウェーデン / 財政 / 公会計 / 予算 / 決算 / 政府間財政 / 監査 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、イギリス調査をおこなった。これまでの調査を意識しつつ、基本的に平成24年度と平成25年度と同じ項目について研究を進めたが、最終年度であることに鑑み、海外調査時期をこれまでの9月ではなく、6月に早めた。 4月~5月は6月の海外調査の事前準備を行った。例年よりも短い事前準備期間であったため、平成25年度中盤以降からイギリスに関する資料収集と内容検討を行った。まず、イギリス中央政府・地方政府による『年次報告(Annual Report)』を入手して概要を把握し、財務指標の時系列分析、非財務指標の確認、監査報告書の内容、会計上の特徴を把握した。その際、「政府間財政関係」を意識し、中央・地方公会計制度上の諸論点との対比を意識した。さらに、Roman Jones(2003)等を用いて、中央政府・地方政府の公会計制度や全公共部門の連結財務諸表に関する先行研究史、予算制度との関連について整理を行った。 6月に現地でのヒアリングを行った。具体的には、1.政府部門(地方財政コミュニティー省、バーミンガム市財政課)では、公会計制度と予算制度との関連、政府間財政関係との関連、2.政府・議会外の監査人(CIPFA)には、監査制度の概要とそれぞれの公会計制度との関連、3.有識者(バーミンガム大学)には、ヒアリングで得た事項に関する学問的議論等について、それぞれヒアリングを行った。 帰国後にはヒアリングの内容をとりまとめ、その一部は「イギリス地方財政・公会計制度とマーリーズ・レビューの地方税改革論」として、公表している。また、平成24度の研究成果を修正・加筆を行い、「スウェーデン中央政府の予算・決算と公会計制度」として公表している。さらに、日本の環境政策に関する政府間財政関係を意識した「Environment Tax and Subsidy in Japan:Past and Present]の論文公表が決まっている。
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