2012 Fiscal Year Research-status Report
グローバル・アゴラ・ネットワークによる連帯の概念と組織化の方法
Project/Area Number |
24653138
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
津田 英二 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (30314454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 広路 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10283847)
伊藤 篤 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (20223133)
朴木 佳緒留 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (60106010)
末本 誠 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (80162840)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | グローバル・アゴラ・ネットワーク / サイバーネットワーク / 被災地情報 / 復興支援 / ボランティア |
Research Abstract |
本研究の共同研究者と、宮城、岩手、福島の東日本大震災被災地との間にあるネットワークを利用し、被災地との関係においてグローバル・アゴラ・ネットワーク概念の妥当性を確認・検討した。活用したネットワークは、宮城県亘理郡の障害者施設、岩手県大船渡市の赤崎コミュニティ、福島県で被災児童支援を行っている民間組織などである。これらの被災地での復興過程において、特にサイバーネットワークをうまく活用するノウハウが開発されてきていることを発見し、そうしたネットワークに根ざした情報が全国の個人や団体との実際的な関係形成、強化に役立っていることを確認した。 また、グローバル・アゴラ・ネットワーク概念の追究にあたって参照すべき近接概念を検討した。近接領域とは、特にコミュニティエンパワメント論、認識変容論、内発的発展論、ESD論、ネットワーク論等である。あわせて研究方法論についての検討も行った。特に研究と実践との関係について考究し、質的研究の方法論を検討した。 さらに、共同研究者のうち数名が、学生を中心とした東日本大震災の復興支援ボランティアを組織化するプロジェクトを実行しており、2012年度も数回にわたって被災地での活動を行ったが、これらのボランティアの中から研究協力者を選定し、彼らを対象とした質的研究の基盤をつくった。2012年度にインタビュー調査を実施する計画であったが、概念検討に時間を掛けたため、調査実施は2013年度に延期することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概念検討や調査方法の精緻化に時間を掛けたため、当初計画していた復興支援ボランティアを対象とした調査の実施を2013年度に延期した。
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Strategy for Future Research Activity |
2012年度からの積み残しである、東日本大震災の復興支援に赴いたボランティアを対象とした質的調査を実施する。また、海外における東日本大震災に関連する情報の取得実態と、それに基づく行動について調査を行う。これらの調査に基づいて、グローバル・アゴラ・ネットワーク概念の要素を整理し、それに基づいたグローバル・アゴラ・ネットワークの強化方法論、アクションリサーチを模索する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
第一に、東日本大震災の復興支援に赴いたボランティアを対象とした質的調査を実施する。インタビューとその分析によって、情報と行動との関係を考察する。 第二に、研究会を開催し、復興ボランティアの質的調査とその分析結果に基づいた討議を行う。 第三に、海外の研究協力者を介して、海外における東日本大震災に関連する情報の取得実態やそれに基づく行動の調査を行う。 第四に、2012年度に続き、被災地の研究協力者との関係を持続させながら、グローバル・アゴラ・ネットワークの活用実態を調査する。
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Research Products
(5 results)