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2014 Fiscal Year Annual Research Report

元受刑者の社会的包摂と刑事施設における社会福祉士の役割に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24653145
Research InstitutionAsahikawa University

Principal Investigator

朴 姫淑  旭川大学, 保健福祉学部, 准教授 (10556070)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords元受刑者の社会復帰 / 刑務所の社会福祉士 / 社会包摂 / 刑事施設
Outline of Annual Research Achievements

2014年度には、主に海外調査を目標としていた。
まず、イギリスに対する調査は、EU加盟国で作られたEPSU Prison Services Network Conferenceに出席し、EUにおける刑務所の動向について学んだ。イギリスの刑務所調査では、幅広い専門職が関わる矯正プログラムの実態や外部との連携で行われる医療サービスが注目された。また、EU各国で加速化されている公共サービス予算削減の潮流のなかで、受刑者サービスが直面している課題や刑務所労働者の労働条件の悪化が問題となっていた。とくに、受刑者のメンタル問題が浮き彫りになり、過労による労働者の健康問題が深刻であることが分かった。こうした問題の解決のため、刑務所に対するオンブズマン活動の重要性が増している。
次に、カナダの調査では、コミュニティ・コレクションについて調査を行った。州政府が主体となって行っているコミュニティ・コレクションは、受刑者の地域社会への復帰という明確な目標を掲げていた。とくに、矯正プログラムの効果について客観的な評価を重視しており、評価によって迅速な改善を図っていた。また、刑務所の矯正プログラムに対する民間の参画が非常に活発であり、そうした政策が受刑者の出所後の円滑な社会復帰に繋がることが評価できる。一方、カナダにおいても公共サービスへの財源削減が刑務所サービスに影響を与えている現状が読み取れた。最近需要が少ない矯正プログラムの廃止や刑務所システムの電子化等が行われており、刑務所労働者の労働時間の増加が問題となっていた。
研究当初の関心は、刑務所における社会福祉士の役割であったが、研究を続ける間に、刑務所システムや刑務所の成立過程を深く理解する必要があることが分かった。また、改善方向を論じる際には、国際比較の視点が欠かせないと思われる。今後は、これまでの研究成果を踏まえて活字論文にしていきたい。

Remarks

最終年度であったが、海外調査の時期が遅れてしまい、学会発表等ができなかったが、海外調査の成果については、今年度に学会発表を行いたいと思っている。

URL: 

Published: 2016-06-01  

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