2012 Fiscal Year Research-status Report
心理社会面に着目した憩いのサロン事業を活用した認知症予防のための実証的研究
Project/Area Number |
24653150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
竹田 徳則 星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (60363769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 大介 星城大学, リハビリテーション学部, 助教 (90513747)
中川 雅貴 国立社会保障・人口問題研究所, その他部局等, 研究員 (80571736)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 介護予防 / 認知症予防 / 憩いのサロン / 心理社会的因子 |
Research Abstract |
平成24年度の研究は,①既存データを活用した分析による研究,②平成25年度に愛知県T町で実施予定の介護予防の一次予防事業「憩いのサロン」参加者を対象としたお元気チェックと地域在住高齢者でADLの自立した65歳以上の非要介護高齢者を対象とした,悉皆調査実施に向けた準備に取り組むことなどであった. 既存データを活用した分析では,①地域在住高齢者の健康水準が高まるようなサロンへの参加きっかけでは,ボランティア(71名)と一般参加者(86名)共に「人」と「町広報誌」,参加者では「回覧板」や「老人会」を介した情報的サポートが多かった.一方,参加後のサロンを話題とする相手は「家族」と「近所の人」や「趣味関心同じ人」など普段会う頻度が高い対象,頻度が低いと考えられる「親戚」や「幼馴染」にまで及んでいた.これらを踏まえるとサロン参加促進には,広報に加えて人的ネットワークを介した働きかけが重要と考えられた.②憩いのサロン参加者(149名)で基本チェックリストにおける運動器関連の5項目中3項目以上該当者は,28名(18.8%)で非該当の者よりも外出頻度の低下やうつ得点が高く,身体機能面のみでなく心理社会面に着目する必要が考えられた.③憩いのサロン継続参加者(2007-2011年:100名)の認知機能低下予防には,社会的ネットワークの豊かな状態が有効な可能性が確認できた. お元気チェック及び悉皆調査実施に向けた準備は,実施対象の愛知県T町担当者と定期的な打ち合わせ会議を開催することで情報提供ならびに情報共有を図り,平成25年夏季の実施に向け調査の基本設計を終えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究実施計画は,①既存データを活用した分析による研究,②平成25年度に愛知県T町で実施予定の介護予防の一次予防事業「憩いのサロン」参加者対象のお元気チェックと地域在住高齢者でADLの自立した65歳以上高齢者を対象とした,悉皆調査実施に向けた準備に着手することなどであった.これら2点についておおむね取り組むことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度には,既存データを活用した分析,平成24年度に準備した調査票を用いて介入自治体である愛知県T町地域在住のうち非要介護高齢者を対象で悉皆調査を行う.また,憩いのサロン参加者を対象としたお元気チェック(体力・認知・心理社会・生活機能など)を実施する.これらの結果は平成25年度内には,基礎集計してまとめたうえで協力自治体に報告(フィードバック)を行うなど研究を進める予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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