2013 Fiscal Year Research-status Report
メタ認知的知識の構造変容を測度にした読解指導プログラムの開発
Project/Area Number |
24653181
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
黒岩 督 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (80153394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中條 和光 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (90197632)
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Keywords | 教育系心理学 / 教授法 / 読解指導 / メタ認知的知識 |
Research Abstract |
本研究の目的は,読解に関する児童・生徒のメタ認知的知識の構造変容に着目し,これを効果測定の尺度にした指導プログラムの開発を行い,実践場面での有効性を検討することである。第2年度においては,以下を実施した。 1.児童の文章読解についてのメタ認知的知識の構造変容を把握するための測度を構成するため,27項目からなる読解方略質問紙を作成し,小学4・5・6年生を対象に予備調査を実施した。次年度に向けて,メタ認知的知識の次元性の抽出及び尺度の妥当性について,分析・検討を進めているところである。 2.教師が読解指導についてもつ信念とメタ認知的知識の構造との対応関係を調べるため,小学校4・5・6年の各1学級を対象に,国語科読解指導場面での教授学習指導の実際について授業観察を行った。次年度の読解指導プログラムの開発に向けて,教師に対するインタビューデータと合わせて,教師の指導行動及び児童の学習活動の特徴を明らかにすべく分析・検討を行っているところである。 3.図表を伴う説明文についての読解方略を収集し,その構造を明らかにするとともに,作成した読解方略リストの妥当性の検証のため,読解効力感尺度との関連について検討した。因子分析の結果,従来の読解方略に加えて,イメージ化したり図表の視覚的情報を参照する方略や,図表と文を統合理解する方略が見出された。また,本リストにより読解効力感の個人差による読み方の違いが測定できることから,基準関連妥当性も満たしていることが示された。これらの内容については学会発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データの収集と分析はおおむね順調に進展しているが,成果のまとめと発表が滞っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
データの収集と分析を継続して進めるとともに,成果のまとめと発表を行うことにより,とりわけ教室学習場面への還元を図る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
支払い処理上の都合のため。 当初の計画通り使用する。
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Research Products
(1 results)