2014 Fiscal Year Annual Research Report
日韓の教員養成における経済教育に関する総合的比較研究
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24653272
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
裴 光雄 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60263357)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 日韓の経済教育比較 / 日韓の社会科教育 / 日本の社会科学習指導要領 / 韓国の社会科教育課程 / 日韓の社会科教科書 / 日韓の社会科教科書指導書 / 現地授業観察 / 日韓の経済教育研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の研究実績は2本の研究論文の執筆と1回の海外(韓国)での学会報告である。2本の研究論文について述べると、1本目は韓国経済教育学会の全国学術大会(2014年8月20日、済州大学研修院)にて韓国語で執筆・報告したものである。裴光雄「韓日経済教育の比較考察と示唆点」『韓国経済教育に対する回顧と展望』(2014韓国経済教育学会夏期学術大会発表論文集)2014年8月、143-158頁。もう1本は本務校の紀要に、次の通り発表される。同「韓国における小学校社会科経済単元の授業実践に関する一考察 -ソウル教育大学附属小学校での授業参観を通じて-」『大阪教育大学紀要 第Ⅱ部門(社会科学・生活科学)』第64巻第1号、2015年9月発行予定(2015年3月31日付脱稿済み)。 韓国の初等教育、小学校社会科における経済教育の内容と特徴に関して、筆者は教育課程及び教科書の考察を通じ、他の論考で論述している 。しかし、教室で実際にどのような授業が行われているのか、を明らかにすることは残された課題であった。この残された課題に取り組むため、筆者は2014年5月に本学の大学間協定校であるソウル教育大学の附属小学校へ赴き、6学年社会科の授業参観を行った。教諭歴10年余りの中堅女性教師のハン・ソンシン教諭が小学校社会科の経済単元を教育現場である教室で、実際にどのように教えており、その授業実践から我々に示唆しうる点は何なのか、後者の2本目の研究論文で明らかにしている。 研究期間全体を通じて実施した3年間に計5本の学術論文を執筆し、韓国経済教育学会の全国学術大会にて計2回の研究報告を行った。これらの研究業績によって「日韓の教員養成における経済教育の特徴と課題をそれぞれ分析・摘出し、両国にとって相互に有益な示唆点を見つけ出す」という今回の科研費の「研究の目的」は、ほぼ達成されたと考えている。
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