2014 Fiscal Year Annual Research Report
複数性をキー概念とする政治的リテラシー育成小中一貫プログラムの開発研究
Project/Area Number |
24653276
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
桑原 敏典 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (70294395)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 政治教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、小・中学校の社会科授業として実践可能な政治的リテラシー育成プログラムを開発しようとするものである。プログラム開発に当たっては、複数性を手掛かりとして、多様な価値観や理想の追求を保障しうる学習を提案することを目指していく。以上の目標を達成するために、具体的には、複数性を前提とした政治的リテラシーの体系化、それに基づくカリキュラム・フレームワークの構築、そして、小中学校において実践可能な政治教育プログラムの開発を行う。 平成26年度は、前年度の研究成果に基づいて中学校社会科で行った単元開発の成果をふまえて、得られたデータの分析等を行い、開発単元の有効性と効果を検証した開発単元は、日本の外交政策を取り扱ったもので、近年問題になっている近隣諸国との領土問題を教材として取り上げた。領土問題についての議論をふまえて、問題解決のための選択肢を示し、生徒自身の考えに基づくよりよい政策を決定させた。プログラムの過程において生徒の意思決定がどのように変化したかを分析することによって、プログラムが生徒の認識や価値観形成に及ぼす影響とその要因を考察することができた。生徒は、この授業の中で、重視する価値観によって異なる政策を比較検討することによって、事象に対する多様な見方考え方を身につけることができると同時に、同じ問題の解決に関しても、立場によって重視する価値観が異なることやどの立場を選択するかということは個人の判断に委ねられていることを確認することができるようになっていた。また、集団の議論の中で自らの価値観を反省するだけではなく、他者の価値観も受け入れつつ自主的自立的な思想形成がなされていたことも明らかになった。
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Research Products
(1 results)