2013 Fiscal Year Research-status Report
盲学校の理科実験で使用する音階出力高感度感光器の開発
Project/Area Number |
24653290
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
榊 守 茨城大学, 教育学部, 教授 (50196060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 敦 釧路工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (40215710)
佐藤 英樹 釧路工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (20235378)
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Keywords | 視覚支援装置 / 光プローブ |
Research Abstract |
盲学校の授業における実験では他の人の作業を観察して理解することはできない。そのためグループ実験は基本的に無理となる。従って,一人1セットの実験装置が理想である。本装置の主要部は3千円の制御部とフォトダイオードおよびスピーカで構成されるため,1台1万円以内で製作でき、それをキット化する計画である。この装置キットを教員の指導のもと,技術や工作の時間に生徒が自分専用の感光器を組立できるので,個人所有の視覚支援器具となる。 本研究で開発している感光器は低照度の状況下においても対応できるため,紙面上に映した月や星の望遠鏡像を観測できる。したがって,盲学校の児童に「月や星の動きの単元(小学部4年)」,「太陽と月の形の単元(小学部6年)」において月の満ち欠けなどの理解を支援することもできる。さらに、市販されている感光器では測定できない化学反応で発生する煙の認識,半透明のBTB溶液の色の変化を認識できるようになる。 本研究では,感度が数段階に自動的に切り替えでき,計測した明るさを音階で出力できる感光器を開発している。 24年度は制御部にルネサスエレクトロニクスGR-SAKURAを採用することにより、開発環境が簡単化することができた。さらに、ルネサスエレクトロニクス社から、スマートアナログシールドの提供を受け、GR-SAKURA+スマートアナログの構成で、照度を音階で表現するシンプルな感光器を実現した。25年度は使用の便利性向上のため、感光器の自動感度切り換えプログラムを考案し、現在、茨城県立盲学校と国立リハビリテーションセンターにて、改良点を探るため検証中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
制御部のワンチップマイコンにはルネサスエレクトロニクスGR-SAKURAを採用することにより、C言語による開発環境をクラウド化し、開発時間の短縮とプログラム開発の負担を軽減できた。さらに、ルネサスエレクトロニクス社から、スマートアナログシールドβ 版の提供を受けたことから、GR-SAKURA+スマートアナログの構成でシンプルな感光器の構成を実現できた。 さらに、装置のアクリル製の筐体試作にはレーザー加工機を使用したため、製作工程の短縮と加工精度の向上が得られた。また、25年度は感光器の自動感度切り換えプログラムを考案した。現在、当初の研究計画通り、茨城県立盲学校および国立リハビリテーションセンターの2校にて、改良点を探るため検証を行っている 以上の理由から、25年度の目標をすべて順調に達成している。
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Strategy for Future Research Activity |
装置全体の試作品を完成度を上げ,茨城県立盲学校と国立リハビリテーションセンターにて検証を重ね,実用レベルの装置を提供する。 関連学会での口頭発表,国内外の論文誌に発表,盲学校の教員対象に講習などで普及に努める。 感光器の回路図,部品一覧,配置図,製作方法の詳細はWEB 等で公開し、希望する学校には貸出しなどで対応する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
電子部品の無償提供があったことにより電子部品の購入が当初計画より少なく済んだ。さらに消耗工具部品の交換および装置の検証のための旅費が今年度は当初計画より少なく済んだ。 次年度はレーザー加工機の部品交換、組み込みプログラム開発用WindowsXPパソコンの更新のため、全て計画通り執行する予定です。
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Research Products
(3 results)