2013 Fiscal Year Research-status Report
作業療法士と小学校教員のコラボレーションによる学級経営に関する研究
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24653297
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
山西 葉子 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (30423627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 玲子 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (30180011)
永吉 美香 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (30582374)
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Keywords | 協働 / 特別支援教育 / 作業療法 / 連携 |
Research Abstract |
<目的>本研究は、多様なニーズを持つ小学校児童の実態把握を行い、作業療法士(以下OT)が継続的な教員へのコンサルテーションを通して、学級担任と共同して学級経営、授業経営を実践し、その効果を明らかにすることを目的としている。 <対象>平成25年度は平成24年度の介入クラスとは異なる、公立小学校3学級の担任教員、および担当学級を対象として実施した。 <方法>初回面接で教員のニーズの聴取、介入授業の決定を行った。1~2週間に1度の割合で授業観察を実施し、観察後に担任教員と面談を行い、授業の内容、児童の実態のアセスメント、授業計画について意見交換を実施した。成果指標として、カナダ作業遂行測定(以下COPM)、楽しい学校生活を送るためのアンケートQ-U(以下Q-U)、面談記録、インタビュー記録を用いた。訪問5回目で中間評価を実施し、継続介入の必要性を検討し、必要に応じさらに5回訪問することとし最大10回の訪問介入を実施した。 <結果>小学校3クラスへの介入を実施したが、途中共同研究者の事情により、1クラスの継続的介入が困難となり、介入後再評価まで至らなかった。介入期間は平成25年10月から3月までの6ヶ月であった、各学校の訪問回数は5回~10回であった。COPMの結果はB校、C校ともに2ポイント以上向上し、介入に対する臨床上の効果を得ることができた。介入後のインタビューからは、「一人で悩まずにすんだことが大変良かった。」「客観的意見と自分の考えを照らし合わせることができた」との肯定的意見が挙がった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度の取り組から継続して教員と課題解決を図る協働して遂行することはできたと考える。しかし、介入1クラスは最終評価までの継続した取り組みが不可能のなったこと、成果指標であるQ-Uアンケートの結果が出ていないため、児童の変化に関する結果を出すことができていないことから研究を当初の予定年度内に終わることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
Q-Uの再評価結果が出次第、児童の学級適応に関するデータ分析を実施する。また、最終評価まで遂行できた2校のインタビューデータを整理し、質的分析を実施したいと考える。これらの結果を国内外で行われる学会にて報告し、論文投稿を行いたいと考える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
世界作業療法士連盟の国際学会が2014年度に開催されるため、本研究の成果を国内にとどまらず、より国際的学会で公表することが望ましいと判断したため、次年度への繰り越しを決めた。また一部、研究の結果のデータ分析が終了していないため、論文執筆作業も遅れているため。 データ結果の整理に関わる費用、世界作業療法学会での成果の報告として使用する。また、その他学会での報告、および関連学会誌への論文投稿費用として使用する計画である。
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Research Products
(1 results)