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2013 Fiscal Year Research-status Report

発達障害のある子どもの東日本大震災における実態と必要な支援に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24653300
Research Institution独立行政法人国立特別支援教育総合研究所

Principal Investigator

渥美 義賢  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 企画部, 客員研究員 (90143552)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 笹森 洋樹  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 企画部, 総括研究員 (40419940)
梅田 真理  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 教育情報部, 総括研究員 (50529138)
廣瀬 由美子  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 教育情報部, 上席総括研究員 (90321596)
Keywords東日本大震災 / 発達障害児 / 防災 / 減災 / PTSD
Research Abstract

本年度は、東日本大地震等の災害に関する全般的な情報及び障害児・者の被災状況に関する資料の収集と整理、及び岩手県沿岸部の被災地における聞き取り調査を継続して行った.震災から2年が経過し、東日本大震災に関する様々な書籍・論文・資料が数多く公表・出版され、それらを収集・整理して基礎的な知見の集積を行った。東日本大震災における障害者の死者・行方不明者は全体として健常者の約2倍で被害が大きかった。一方で現在までの統計では発達障害のある子どもにおける被害状況は明白になっておらず、震災に関する統計情報の在り方にも課題のあることが明らかとなった。
岩手県沿岸部における聞き取り調査からは、地震時と直後の時期には自閉症児が予想以上に落ち着いた対応をみせることが多かったが、状況が安定化してきた2~3週間後から不安定な状況になり強い不安やパニック等を発現する場合のあることが少なくない様子がみられた。その中の一部では震災後2年が経過してもパニック等が継続していた。自閉症児・者におけるPTSDの治療法には独特な要素が多く、今後のさらなる研究が必要なことが想定された。
東日本大震災後には、防災意識の高まりと対応策が様々に取られつつある。この中で、福祉避難所の設置が進んでおり、障害児への対応として特別支援学校が福祉避難所に指定されることが増えてきている。一方で、福祉避難所への指定に消極的な学校もあり、その理由や福祉避難所の在り方の課題を検討することが必要と考えられ、平成26年度に調査をしていくことを予定している。
また、研究開始直後の被災地ではアンケート調査に辟易している状況があり、アンケート調査を控えていたが、聞き取り調査時に様々な相談に応じるようにしていたこともあり、アンケート調査が実施できそうな可能性もみえてきており、平成26年度には小規模ながらアンケート調査を行って行く予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、書籍・文献・資料の収集が順調に進み、それらの検討が進展した。
聞き取り調査に関しては、震災時における多様な状況についての情報を収集することができた。
さらに、被災地の発達障害児の相談に応じる等の協力を平行して行ってきたことにより、アンケート調査に協力を得られそうな人たちが表れてきた。

Strategy for Future Research Activity

東日本大震災から2年以上が経過して、様々な書籍や資料が出版・公表されてきている。また、国または地方自治体による防災もしくは減災体制の整備が進んできており、それらの資料も公表されてきている。
この現状を踏まえ、それらの情報の収集・整理を一層進め、発達障害のある子どもへの防災・減災の実際的な在り方について考えをまとめ、提言を行えるようにしていく。また、現在進行している福祉避難所の充実の現状も把握し、さらに発達障害のある子どもへの震災時の支援が充実していけるように考察をしていく。
これらに聞き取り調査で得られた個別の事例の特性を考え合わせ、施策的な対応がより現実として有効になるように考えて行く。
また、平成26年度にはアンケート調査を行い得る可能性が高くなったこと、この時期におけるアンケートとして震災自体だけでなく、その後の支援の在り方や発達障害児への防災訓練の在り方等を含めた総体的な実態把握が可能となるようなアンケート調査を行っていく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度もアンケート調査を行わなかったことが第1の理由である。
聞き取り調査においては、種々の事情によって行く回数が予定よりも少なくなった。
資料収集の費用
アンケート調査の実施費用
聞き取り調査の旅費

URL: 

Published: 2015-05-28  

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