2012 Fiscal Year Research-status Report
エノン写像のボレル・ラプラス変換によって生成される特殊関数に関する研究
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24654040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
平出 耕一 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (50181136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 千博 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (10270266)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | エノン写像 |
Research Abstract |
双曲型の場合のエノン写像の安定・不安定多様体を記述する解析関数を具体的に構成する研究を実行し、構成に成功した。その後得られた関数の数学的性質を計算機を利用し詳しく調べた。特にエノン写像のアトラクターのトポロジカルエントロピーを計算機を用いて具体的な数値計算を行い、数値を求めた。 具体的には、ラプラス変換の漸近展開から関数の係数をできるだけ高精度で計算した。そして複素2次元平面上に実現されているエノン写像の解の実部、つまり虚部がゼロにきわめて近い点の集合を探索し、それらの点を集めてエノンアトラクターを復元した。それは曲線をなしていることからその曲線の長さを計算し、その伸び率の対数をとってエントロピーを計算した。得られた数値はa=1.4、b=0.3のとき0.49703であった。数値の精度を上げるのに苦労した。得られた結果について論文にまとめ投稿し受理され出版された。 双曲型の場合の安定・不安定多様体を記述する解析関数を具体的に構成するアルゴリズムやその数学的性質に関する結果を論文にまとめた。論文はプレプリントで62ページになり大変苦労したが力作であると自負している。論文は現在投稿中である。 以上のように研究状況は今のところ順調に進んでいる。エノン写像をボレル・ラプラス変換を用いて研究することにより得られた大域解は世界的に例がなく今後の力学系の研究の方法の一つを提供する新しい分野の確立を目指して現在努力しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果を論文にまとめ論文がすでに1つ出版さており、研究状況は今のところ順調に進んでいる。エノン写像をボレル・ラプラス変換を用いて研究することにより得られた大域解は世界的に例がなく今後の力学系の研究の方法の一つを提供する新しい分野の確立を目指して現在努力しているところである
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Strategy for Future Research Activity |
今のところ、研究計画に変更はなく、研究を推進させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
使用計画に変更はない。
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