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2013 Fiscal Year Research-status Report

超高速デジタル型シリコン位置測定器の開発および粒子線CTへの応用

Research Project

Project/Area Number 24654063
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

川崎 健夫  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00323999)

Keywords陽子線治療 / CT撮像 / シリコン位置測定器
Research Abstract

本研究の目的は、現在陽子線撮像に使用しているシリコン位置測定器のデータ収集速度を千倍以上に改善することであり、そのためには低ノイズ・高速・小面積・多チャンネルのアンプLSIと高速デジタル処理のプログラマブルロジックの開発が必要である。
前者の項目については、必要な仕様を満たすLSIが一般市場において入手できなかったため、必要な仕様をどこまで緩めることができるか、研究開発段階のもので使用できるLSIがないか、という情報収集を行った。最終的に、2016年度開始予定のSuperB-Factory(Belle-II)実験でドリフトチェンバー用に開発されたLSIチップを用いて必要な回路の設計・製作を行い、25年度末に完成させることができた。
後者の項目については市場で入手可能な汎用品を用いてデータ処理・収集システムを構築した。FPGA(Xilinx Spartan6)を用いた回路により、チャンネルーアドレスの変換を高速で処理するロジックの開発を行うことができた。通過する陽子が1%のチャンネルに信号を発生させるとした場合に、50MHzのクロックを用いて1MHzのデータ処理が可能であることを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究目的の達成のためには、現在使用しているシリコン位置測定器のデータ収集速度を千倍以上に改善することが必要である。研究の概要で述べたように、データ収集系の整備はおおよそ終了している。H25年度末にフロントエンド回路の試作が終了したが、これは本来25年度8月ごろに終了すべき計画であったため、約半年程度の遅れとなっている。
これは、必要な仕様である増幅率10V/pCを小サイズ・多チャンネルで実現するLSIが一般市場において入手できなかったためである。当初は、参加しているBelle-II実験のリングイメージングチェレンコフカウンターで開発していたフロントエンドLSIの流用を想定していたが、そちらの開発スケジュールが遅れたため、グループ外での使用では、さらに数年を要することとなった。
必要な仕様を完全には満たさないが(増幅率~1V/pC)、高度に集積された開発段階のLSI(5mmx5mm角サイズ程度で8チャンネル以上)が複数存在することは判明していたため、必要な仕様をどこまで緩めることができるかという点について検討を行った。その結果、比較的低エネルギー(~160MeV)の陽子線であれば、SuperB-Factory(Belle-II)実験・ドリフトチェンバー用に開発されたLSIチップが使用できることが判明し、共同開発を行った企業と打ち合わせの上、必要な回路の設計・製作を行い、25年度末に完成させることができた。
重要な回路開発の可否を左右するLSI選択の判断が遅れたことが全体のスケジュールの遅れにつながったと自己評価している。

Strategy for Future Research Activity

H25年度に試作したフロントエンド回路を用いてシリコン位置測定器を製作する。放射線源・宇宙線等による動作確認を行った後、必要数(もう1点)を製作する。
H26年度中に、がん治療用高エネルギー陽子線ビームを用いて、動作確認を行う。これまでの測定では、ビーム強度を通常の6桁程度落として使用してきた。これを3桁程度に抑えることができれば目標は達成できたことになる。そのため、データ処理回路内のプログラマブルロジックの調整などを行い、高強度ビームに対して、ビーム形状などを超高速で行えるように修正しつつ測定を進めていく予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

シリコン位置測定器の高速化のために不可欠である、増幅率・集積度が高いLSIチップの選択・入手が困難であったため、フロントエンド回路の開発が遅れた。そのため、一部の製作をH26年度に行う必要が生じたため。
25年度末に仕様を満たした回路基板1点の製作を行うことができた。使用されているのが、当初の要求仕様を完全に満たすLSIではないため、26年度初頭に動作確認を行った後、必要数であるもう1点の製作を行う(約50万円)。製作された位置測定器は、放射線医学総合研究所において、陽子線ビームを照射し、高速での測定テストを行う。このビームテスト時に、測定回路部品や旅費・運送費などを使用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Study of spatial resolution of proton computed tomography using a silicon strip detector2013

    • Author(s)
      Y.Saraya, T.Izumikawa, J.Goto, T.Kawasaki and T.Kimura
    • Journal Title

      Nuclear Instruments and method

      Volume: A735 Pages: 485-489

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Study of a material density resolution at proton CT2013

    • Author(s)
      Tomoya Sato, Takeo Kawasaki, Yuichi Saraya
    • Organizer
      International Congress for Natural Science
    • Place of Presentation
      Niigata University
    • Year and Date
      20131012-20131014
  • [Presentation] Study of spatial resolution of proton computed tomography using a silicon strip detector2013

    • Author(s)
      Yuichi Saraya, Takuji Izumikawa, JunGoto, Takeo Kawasaki
    • Organizer
      International Congress for Natural Science
    • Place of Presentation
      Niigata University
    • Year and Date
      20131012-20131014

URL: 

Published: 2015-05-28  

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