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2013 Fiscal Year Research-status Report

高圧下電解法による有機導体の研究

Research Project

Project/Area Number 24654098
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

谷口 弘三  埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (50323374)

Keywords有機伝導体 / 圧力 / 電気分解
Research Abstract

本研究は、これまでに前例のない超高圧力下での有機伝導体の合成法の確立を目指し、技術手法に関する技術開発研究、実際の系への適用、さらには、常圧では合成できない新規物質の開発を目指したものである。本年度は、これまで本研究機関で準備してきた、高圧下電解システムを利用し、さらに改良しつつ研究を推し進めた。高圧下電気分解の手法自体は、このような技術開発研究によりほぼ確立したと言ってよいが、課題としては、いかに良質な結晶をつくるかという点が残る。これは、高圧下電解合成の過程では、電解溶液が、通常の合成の数分の一という小さいスケールとなっており、試料を大きく成長させることが困難であることが第一の理由である。また、我々が試行している条件では、おそらく、溶質の溶解度が低下することからくる試料の質的低下が見られる傾向にあり、これをなんとか改善し、良質な試料ができる条件をさがすというのが課題であった。これは、溶媒の種類の選択や、印加電流の制御法などがパラメーターであるが、様々な条件を試行錯誤しながら研究を行った。
このような試行実験の結果、電極の形状の変更と、電解液の溶媒としてテトラヒドロフランという有機溶媒を使用することが、最も良い条件であろうという結果を経て、さらに研究を進め一定の成果は得たものの、新たな問題も浮上した。それは、圧力のもれが発生しやすいという点である。現在、この圧力もれを防ぐべく高圧装置をさらに改良しているところである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は、手法自体が前例のないものであり、手法の確立自体が自然科学の発展に貢献できるわけであるが、その意味で、手法はほぼ確立しており、その意味では、順調である。また、高圧下の電気分解で結晶合成にも、一部は成功しており順調と言ってもいいだろうと考えられる。

Strategy for Future Research Activity

現在の課題は、いかに、高圧下で良質な試料をつくるかという課題である。これまで、溶媒の種類や、濃度、電極の形状などにおいて、さまざまな工夫をこらし研究してきたが、そこでは、一定の成果は得られたものの、現時点では、安定して良質の試料が得られているとは言い難い状況である。しばらくこの問題の解決に挑み、次のステップである未知の物質系への挑戦に備えたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Superconducting fluctuation of the layered organic superconductor k-(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Br2013

    • Author(s)
      T. Uehara, M. Ito, H. Taniguchi, K. Satoh
    • Journal Title

      J. Phys. Soc. Jpn

      Volume: 82 Pages: 073706-1-5

    • DOI

      10.7566/JPSJ.82.073706

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28  

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