2013 Fiscal Year Annual Research Report
地下深部における地震波モニタリングのためのボアホール型シングルフォース震源の研究
Project/Area Number |
24654145
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山岡 耕春 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70183118)
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Keywords | 震源装置 / 孔内観測 / 自由落下 / モニタリング |
Research Abstract |
本研究では、海底下など、供給できる電力に大きな制約がある環境下において、ボアホール内で、長期間連続的に繰り返し振動を発生させる装置に関する研究開発を行った。 研究の第一ステップとして、シングルフォースを孔内で発生させる震源とし、エネルギー効率をできるだけ高める方法を検討した。まず、シングルフォースを発生させる方式として、重力を利用するもの、ばねの弾性を利用するもの、電磁気的な反発力を利用するものを想定し、それぞれについて利害得失を検討した。その結果、方式としてはおもりを重力で自由落下させて衝撃力を発生させる方式(落下式)とし、バネを組み合わせて位置エネルギー・運動エネルギーとひずみエネルギーがやりとりできる方式を採用した。この落下式を利用した場合、落下させるためにおもりを脱着する仕組みが必要となる。脱着の仕組みとしては、様々な仕組みの中から2種類のしくみに落ち着いた。 第1号試作機として2種類の仕組みの震源装置を試作した。おもりのつり上げおよび落下については、DCモータを用い、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)を用いて制御するものとした。ロジックは、不意の停電にも対応できるものにした。 試作機については、室内において連続稼働試験を行い、 レーザ変位計を利用しておもりの位置の測定と同時に発生する弾性波を地震計によって測定した。その結果、1週間程度の連続運転試験でも故障なく動作する事を確かめ、おもりの脱着・落下機構には問題がないことを確認した。また、摩擦などの条件で落下速度がばらつくことも確認し、弾性波伝播の時間変化を推定するためには落下の時系列を測定することが必要であることも明らかになった。 この実験を踏まえ,第2号試作機を設計し、作成した。レーザ変位計およびPLCを内蔵させるため、直径130mmとし、おもりの重量を10kgとするため、長さ約1mの装置とした。
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Research Products
(1 results)