2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24654148
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤吉 康志 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (40142749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 一 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (20166622)
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Keywords | 流氷 / レーダ観測 |
Research Abstract |
寒冷海洋域での海氷の長期変動を予測するためには、海氷面積と同時に厚さの情報が必要不可欠であるが、未だ現場測定以外決定版は無い。我々は、オホーツク海沿岸の紋別市に設置したXバンドドップラーレーダを用いて、冬季には海氷観測モードで海氷面積や海氷域の短時間変動を観測している。本レーダは3次元走査が可能であるので、海氷の3次元立体表示を行ったところ、海氷域の凹凸が表示された。しかし、この凹凸が実際の海氷の凹凸にどのように対応しているかどうかは、実測が無いので確認できていない。そこで、航空機で海氷の凹凸を実測し、レーダ画面上の海氷域の凹凸の物理的解釈を行った。 航空機で撮影した地上画素寸法は、20cm以内として撮影高度を決定し、実体空白部が生じないようにした。隣接する写真間のオーバーラップは60%、隣接するコース間のサイドラップは30%を標準とした。GNSS/IMU装置を使用した撮影を行うため、GNSS基準局は撮影対象地域内との基線距離を原則50km以内とし、電子基準点の観測データを用いた。また,撮影面積は900平方km程度とした。用いたデジタル航空カメラは、撮影に使用するフィルターと組み合わせた画面距離及び歪曲収差の検定値が0.01mm単位まで明瞭である。撮影終了後、その結果に基づき地形図1/200,000に表題、写真主点、コース番号、撮影縮尺、撮影年月日等を記入した標定図を作成した。航空機測量による海氷の高度測定は0.1mm単位で行った。 航空機を用いた流氷の高度分布ととレーダ画像が示した凹凸とはきわめてよく一致しており、レーダによる流氷の凹凸度が実際の流氷の厚さ測定にも有効であることが確認できた。
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Research Products
(4 results)