2013 Fiscal Year Annual Research Report
9個のGPSゾンデ同時放球による海陸拡張型狭域移動観測で詳述される鈴鹿颪
Project/Area Number |
24654151
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
立花 義裕 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (10276785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田巻 実 三重大学, 生物資源学研究科, 特任教授(教育担当) (60624533)
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Keywords | おろし風 / GPSゾンデ / 局地風 / 山岳波 / 同時観測 |
Research Abstract |
研究代表者の発案によるGPSゾンデ観測の革新的手法である,多数のGPSゾンデ同時放球による海陸拡張型狭域移動観測を地上の多点観測点と海上の三重大学練習船を同時に用いることで得られた,時空間的に稠密な気象観測データにより,おろし風の立体構造の実態とそれが海洋へ及ぼす影響を把握することが目的である. 本研究で提案する観測手法は,複数の気象要素を直接観測できるGPSゾンデを技巧的に用いるため,直接観測によるおろし風の鉛直・水平2次元構造の記述を可能とする.これは従来のおろし風の観測に無い特筆すべき特徴である.さらに地上のみならず海上での観測も行った.山脈の風上から風下そして海上へかけての包括的な大気の流れの把握を行うことができると予想されたが,洋上に船を配備した日には強風が吹かなかった.しかしながら,風上から風下そして洋上にかけての連続的なデータは取得ができた.鈴鹿おろしは,北西または西風の大規模風が卓越する際に発生する.海上観測は失敗に終わったが,陸上観測によって次に述べる結果が得られた.鈴鹿おろしとほぼ平行に観測ラインを設定し,上流から下流にかけての陸上の5地点で同時に上空の大気を直接観測した.観測時の大気の鉛直水平構造を断面的に記述することができ,ハイドローリックジャンプを呈する流れの様子が観測からとらえることに成功した.このようにおろし風の断面構造をラジオゾンデ直接観測によってとらえることができたのは,おそらく世界で初めての成果である.
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Research Products
(35 results)
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[Journal Article] ラジオゾンデ連続放球による海洋上気象観測の収支計算の可能性2013
Author(s)
西川はつみ,立花義裕,池田尚仁,伊藤匡史,宮本守,緒方香都,大鹿美希,大富裕里子,仲里慧子,中村亨,前川陽一,内田誠
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Journal Title
海と空
Volume: 89(1)
Pages: 25-32
Peer Reviewed
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[Journal Article] 九州西方沖の東シナ海で観測された2本の降水帯からなる梅雨前線帯 ―2011年6月20日の観測事例―2013
Author(s)
久野木梓織, 佐藤和敏, 黒瀧あゆみ, 関真理子, 児玉安正, 小松謙介, 緒方香都, 西川はつみ, 大鹿美希, 大富裕理子, 立花義裕, 三井拓, 茂木耕作, 川合義美, 万田敦昌
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Journal Title
海と空
Volume: 89(1)
Pages: 9-18
Peer Reviewed
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