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2012 Fiscal Year Research-status Report

降雨開始直前から始まる微気圧変動現象の解明

Research Project

Project/Area Number 24654152
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

家森 俊彦  京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40144315)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 林 泰一  京都大学, 防災研究所, 准教授 (10111981)
佐納 康治  朝日大学, 経営学部, 准教授 (50257531)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords重力音波 / 降雨観測 / 微気圧観測 / 地磁気観測 / スコール / 内部重力波 / GPS-TEC
Research Abstract

(1) 微気圧と降雨観測データを同時に高時間分解能で記録するシステムの製作とテスト観測を実施した。
(2) 前線などで内部重力波が励起されること、スコールラインなどが通過後、地表付近の大気が冷却され、30分~1時間程度のタイムスケールで気圧が上昇することはよく知られているが、降雨開始に先立って地上の気圧が上昇すること、それに引き続き、重力音波あるいは内部重力波が励起されること、小降りになる前に気圧が減少することなど、降雨と微気圧変動の密接な関係については報告が見あたらない。これを、時間分解能のよい降雨観測装置と比較的安価な高時間分解能微気圧観測システムを組み合わせ、多点で観測することにより、降雨開始と微気圧変動の時間-空間的特性を客観的・定量的に明らかにすることを試みる。そのために、2012年7月から2013年2月まで、京都大学防災研究所(宇治キャンパス)と、そこから約2km離れた2点で降雨と微気圧変動の同時観測を行った。
(3) 低緯度電離圏で日没後から夜半前に観測されるプラズマバブル現象は、プラズマのレイリー・テーラー不安定であることは知られているが、その出現には顕著な地域性と季節性があり、不安定の種となる変動が何かについてはほとんど知られていない。タイにおけるスコールに対応すると推測される微気圧振動の多くは夕刻から夜にかけて観測されるので、その実体であると予想される内部重力波または重力音波が熱圏まで伝搬して、不安定開始の引き金となっている可能性がある。そこで、これらの関係を調べるために、タイ・Phimaiに微気圧変動観測装置と高時間分解能降雨観測システムを2013年3月に設置し、観測を開始した。
上記(2)で取得した約半年間のデータを処理し、それをプロットするソフトウェアを作成し、データの解析を開始した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

高時間分解能降雨観測システムと微気圧変動観測装置を3セット作成し、同時観測をすることおよび、そのうちの1セットをタイに移設し、観測を開始することができた。しかし、代表者が夏の間、急病で約2ヶ月間入院せざるを得なかったため、観測装置1セットのタイへの移設は予定より少し遅れ、3月となった。それ以外は、予定どおり計画を遂行できたので、計画全体はおおむね順調に進展した。

Strategy for Future Research Activity

1. 国内における複数点での観測データはかなり取得できたので、今年度はその解析を推進する。
2. タイに設置した観測装置は、一部不具合が発生したので、できるだけ早急にタイに赴いて、装置を修復し、雨期の観測データをできるだけ多く取得する。
3. タイで取得したデータを解析し、地磁気およびGPS-TEC観測データなどと比較し、熱帯域のスコールと超高層現象との対応の有無を調べる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

主として、タイへの観測旅費および装置の改修費用に充てる。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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