2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24654152
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
家森 俊彦 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40144315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 泰一 京都大学, 防災研究所, 准教授 (10111981)
佐納 康治 朝日大学, 経営学部, 准教授 (50257531)
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Keywords | 微気圧変動 / 降雨 / 重力音波 / 大気重力波 |
Research Abstract |
前線などで内部重力波が励起されること、スコールラインなどが通過後、地表付近の大気が冷却され、30分~1時間程度のタイムスケールで気圧が上昇することはよく知られているが、降雨開始に先立って1~2分の時間スケールで地上の気圧が上昇すること、それに引き続き、数分周期の重力音波あるいは内部重力波が励起されること、小降りになる前に気圧が減少することなど、降雨と微気圧変動の密接な関係については報告が見あたらない。これを、10秒の時間分解能を持つ降雨観測装置と高時間分解能(1秒)の微気圧観測システムを組み合わせ、多点で観測することにより、降雨開始と微気圧変動の時間-空間的特性を客観的・定量的に明らかにすることを試みた。また、タイにおけるスコールに対応すると推測される微気圧振動の多くは夕刻から夜にかけて観測され、その実体であると予想される内部重力波または重力音波が熱圏まで伝搬して、プラズマ不安定開始の引き金となっている可能性もあるため、それらの関係を調べることを目的に、タイに於いても観測装置を設置し、観測を実施した。 その結果、降雨開始に先立って地上の気圧が上昇する例も多く観測されたが、一般的には降雨と微気圧変動の関係は複雑で、様々な場合が存在することがわかった。降雨開始に先立って地上の気圧が上昇する現象は、落下する雨滴による動圧の効果であるという仮定の下に解析と考察を進めている。初期解析結果は、H26年4月末のJpGU大会等で報告する。データは、研究期間終了後も継続して取得予定であり、データの解析も継続する。
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Research Products
(1 results)