2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24655002
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
中林 誠一郎 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (70180346)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 非線形電気化学 / 引き込み同期現象 / 確率依存共鳴 / 非線形電気化学振動子 / 非線形電気化学回路 |
Outline of Annual Research Achievements |
鉄の硫酸酸性中での電気化学的溶解反応は、双安定な非線形反応であり、印加電圧を一定に保っているにもかかわらず、電流がパルス化する現象が起こる。この非線形電気化学振動子を2個連成させると、非線形電流振動の同期現象が観測される。同期現象は、それぞれの「固有振動数比」と「電極間の距離」で同期領域・非同期領域の相図を求めた。この時、非同期領域にある連成振動子間に銅板など伝導性平板を置くと、非同期現象が同期をする。伝導性平板により、非線形振動子の結合強度を変えることができた。非線形振動子を複数連成してネットワークを組み上げると、ネットワークの構造により、単一方向への非線形波動の伝搬など新たな階層の機能を発現させることができた。銅板実験をネットワークに応用すると、幾何学的に離れている振動子をワイヤリングにより結合させることができ、ネットワークの設計の自由度が高まった。結合振動子系に雑音を加えると、特定の雑音周波数で、結合強度の増大が認められた。これは、閾値を持つ結合系への確率共鳴現象と考えられる。硫酸中に塩化物イオンを加えると、不導体被膜の孔腐により電流ノイズを発生させることができ、非線形電気化学回路〔ネットワーク〕に確率共鳴現象を持ち込むことができた。このようにして、非線形電気化学回路の設計要素を増やして、外部からの擾乱や回路の部分的損傷を自己修復しながら機能を保存する非線形電気化学回路を作り、生体系の堅牢かつ冗長な生理回路と比較をおこない、モデル系〔電気化学回路〕を用いて、生理系を構成的に研究する新規な方途を拓いた。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Brief Report: Reconstruction of Joint Hyaline Cartilage by Autologous Progenitor Cells Derived from Ear Elastic Cartilage2014
Author(s)
Mizuno, M ; Kobayashi, S ; Takebe, T; Kan, H; Yabuki, Y; Matsuzaki, T ; Yoshikawa, HY; Nakabayashi, S ; Ik, LJ ; Maegawa, J ; Taniguchi, H
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Journal Title
Stem Cells
Volume: 32
Pages: 816-821
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] High Contrast Visualization of Cell-Hydrogel Contact by Advanced Interferometric Optical Microscopy2014
Author(s)
:Matsuzaki, T (Matsuzaki, Takahisa) ; Sazaki, G (Sazaki, Gen); Suganuma, M (Suganuma, Masami); Watanabe, T (Watanabe, Tatsuro) ; Yamazaki, T (Yamazaki, Takashi) ; Tanaka, M (Tanaka, Motomu) ; Nakabayashi, S (Nakabayashi, Seiichiro) ; Yoshikawa, HY (Yoshikawa, Hiroshi Y.)
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Journal Title
JOURNAL OF PHYSICAL CHEMISTRY LETTERS
Volume: 5
Pages: 253-257
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant