2013 Fiscal Year Annual Research Report
気-液界面における溶解ダイナミクスの反応動力学による解明
Project/Area Number |
24655013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大山 浩 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (60192522)
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Keywords | 気液界面 / 衝突ダイナミクス / イオン液体 |
Research Abstract |
気-液界面での動的過程(エネルギー移動・分子移動・反応)は、不均一系での基礎的かつ重要な多くの現象と深く関わっている。本研究は、蒸気圧の極めて低いイオン液体等を液体フィルム(分子線)として真空中に噴出し、これに量子状態制御した分子線を照射し、内部状態選別微分散乱断面積の時間発展の測定及びその液体流速・温度及びパルス強磁場電場印加効果から「気-液界面でのエネルギー移動・分子移動・反応過程におけるダイナミクス研究という新規研究領域を創出し、液相-気相界面での溶解過程及び反応過程を直接研究解明する」ことを目的として計画した。 この実現に向けて、本年度は、イオン液体を真空中に液体分子線として取り出し、分子線形成時のバルクから界面への状態変換によるイオン液体界面構造変化の検出、分子衝突による気-液界面での界面構造と反応性・エネルギー緩和との関係を反応ダイナミクスの手法により直接解明することを可能とするため、下記の装置開発を行った。 1.イオン液体ノズルの改良を行い、最適なノズル形状を見出した。合わせて、白色光の反射率スペクトル測定による膜厚測定法を確立し、光学精度を有する3マイクロメーター厚の液膜が安定に生成していることを確認した。 2.ダイナミクス研究に必要な分子線源を設置し、検出システムを完成させた。合わせて液面構造解析のために、ペニングイオン化による磁気ボトル型電子分光装置を新たに完成させた。 3.液体フィルム(分子線)への衝突入射角を自動制御可能にし、状態選別微分散乱断面積の自動測定を可能とした。
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Research Products
(4 results)